ヘアヌード解禁前夜、日本男児に衝撃を与えたのが、豊満でド派手な金髪美女たちのヌードを載せた『月刊PLAYBOY』(集英社)だった。金髪美女に憧れた多くの男性を興奮させたのが、選ばれし同誌の専属モデル「プレイメイト」たち。だが、プレイメイト以外でも多くの有名モデルや女優が同誌でヌードを披露した。
マドンナは20歳の時に一糸まとわぬ瑞々しい姿に。髪を金髪に染める前の黒髪のマドンナは当時無名のダンサーで、わずか25ドルでヌード撮影を引き受けたとされる。その後、世界的なポップスターとなった彼女の「原点」だ。
映画評論家の秋本鉄次氏が「個人的に最も好きな女優」と話すのがキム・ベイシンガー。
「映画『ナインハーフ』(1986年)でミッキー・ロークに目隠しをされ、氷で全身を愛撫されてワナワナと悶絶するシーンはあまりに有名。長髪のブロンドに青い瞳の彼女は日本人がイメージする金髪美女そのものです。フルヌードになったPLAYBOYは今も大事に残しています」
米国らしい企画で人気を博したのが、「名門アイビー女子大生裸のリーグ戦」。ハーバード大、エール大など名門大学の女子大生がヌードになる企画だ。同誌の名物編集長として知られる島地勝彦氏にとっても感慨深い企画だったという。
「東大や京大などの女子大生が裸になるようなもので、日本でならありえない話。裸になりそうもない女を次から次へと脱がすのがヒュー・ヘフナー編集長率いる米国のPALYBOYの哲学だった。ただし、日本版での掲載には結構なロイヤリティを払ったけどね(笑い)」
当時の米国ではヘアを含むフルヌードが掲載されていたが、日本はヘア禁止の時代だった。日本版ではヘアを修正していたという。PLAYBOYの愛読者だった50代の会社員の男性は、そうした「制限」が卑猥さを増幅させたと振り返る。
「日本版はヘアの部分が加工されていて、大事なところが見えそうで見えなかった。それが想像力を刺激して、より興奮しました」
※週刊ポスト2016年5月27日号