現在、缶コーヒーの圧倒的トップシェアを誇るブランドは「ジョージア」だ。缶コーヒーが浸透しつつある様子を見て日本コカ・コーラは商品開発をすすめようとしたが、文化の違いもありアメリカの本社は発売に大反対。販促費が使えないなどの条件付きだったが、発売するや大ヒットを記録。そして現在、ジョージアを代表する商品は、1994年発売の「ジョージア エメラルドマウンテンブレンド」。
新製品が現われては消えていく市場で、20年以上にわたりトップに君臨し続けるのは異例のこと。高級豆を使用し新機軸を打ち出したジョージアは、“エメマン”以外にも多くのヒット商品を送り出している。
従来の甘いタイプとシェアを二分するほどに成長した「微糖」もジョージアによるもの。1995年発売の「Zotto」に、1997年、初めての微糖製品が投入された。2002年には微糖を押し出した「ヨーロピアンブレンド」が大ヒット。今後も業界の巨頭の動向に要注目だ。
※週刊ポスト2016年6月10日号