「ブレーキを踏んだのに加速した…」「トランクや後部座席が雨漏りする…」など、韓国・ヒュンダイ(現代)自動車のクルマに次々と問題が発覚している。このように安全性の面で不安が出ているが、韓国製品の問題は自動車だけでない。昨年2月に開通した韓国高速鉄道(KTX)の新型車両は開通初日の運行中にウォッシャー液注入口のカバーが外れた。この時、職員は「応急処置」としてカバーをガムテープで固定して運行を続けた。
KTXは信号装置の異常や電気供給の中断などのトラブルも相次ぎ、開通2週間で半分以上の電車が定時に到着しなかった。これに韓国のネットユーザーは「開通初日からガムテープだなんて……」「どうか事故が起きませんように」と嘆くばかりだった。
トラブル対応でさらに驚くのは、2014年1月に発生した韓国の格安航空会社・イースター航空のケースだ。
同機のフライト中、後部ドアが開いているという警告灯が点灯すると客室乗務員がドアに直行。機長の命令により、この乗務員がドアのハンドルを手で押さえたまま運航するという「荒業」に出たのだ。着陸後も同社の整備員は問題のドアを細かく調査せず、ドアのハンドルをテープで止めただけで同機は次の目的地に飛び立った。
今年2月に開通した「リニアモーターカー」でも、トラブルが起きた。韓国が「世界で2番目に商用化された」と大々的に宣伝していた国家プロジェクト(※)だが、運行開始からわずか8分でガタガタと音を立てて、線路上に急停止した。制限速度を超えたため急ブレーキがかかったとのことで、無人運転における不安が露呈した。
【※韓国のリニアは、実際には愛知万博の「リニモ」、中国の浦東空港-上海間に続き3番目だが、中国は「ドイツの技術」「都市型でない」「運転士がいる」という理由でカウントせず、「世界で2番目」をアピールしている】
そもそも韓国のリニアは2012年8月に試験運転を始めたが、当時585件もの欠陥が見つかり、開通は無期限延期された。昨年12月の段階でも約20件の欠陥が残っていたが、半ば強引に開通に踏み切っていた。開通20日後にも電気ケーブルの出火で全線運行停止になるなど、散々なスタートとなった。
※週刊ポスト2016年6月17日号