全国的にいよいよ梅雨入り。おしゃれで使い勝手のいい傘があると、雨の日の嫌な気分が少し薄らいでくる。最近は16本骨の丈夫な傘が人気だが、今年のトレンドは「水滴で濡れない」、快適性をアップした傘だ。
福井洋傘の濡れない傘『ヌレンザ』は「電車内や車内などで、傘の水滴で服や靴が濡れて困る」という苦情から開発された。一見すると、モダンな洋傘だ。しかし、生地に触れた水が玉のようにころがり落ちて、畳む時にはひと振りするだけでサラリと乾く、強力な撥水力を持っている。
一般的な傘は、撥水力を高めるために生地に特殊コーティングを施すことが多いが、『ヌレンザ』は高密度ポリエステル素材を使い、生地そのものの撥水力を高めている。そのため、使用後はシャワーなどで雨水を軽く洗い流し、室内でよく干すだけ、と手入れが簡単。
市販の撥水スプレーなどを使う必要はない。丈夫な12本骨で、万が一修理を必要とした時は、1本毎に作成された「傘のカルテ」に基づき、いつでも対応してくれる。そうした日本の職人製ならではのアフターケアも魅力だ。1本約3万円と高価だが、長く愛用できるので、長期的に考えればお得といえる。
一方、雨で濡れた部分が内側にくるように折り畳むことで「濡れない」を実現した傘もある。台湾生まれのCARRY UMBRELLAの『Carry s a KASA』だ。
この傘は、開いた花がしぼむように、濡れた面が内側になって畳み込まれる、逆開きのしくみだ。畳んだ時に外側にくるのが、開いた時に内側にくる生地なので、傘を巻き取る時に手が濡れない。また、露先がつねに上を向くため、開く時に表面から雨粒が垂れてきて自分が濡れる心配もない。車移動が多い人は、乗降車の際にこの便利さを実感すること間違いナシ。
逆さに閉じることで、傘の骨の先端が、持ち手と反対側に集まる。傘立てがない場所などでは、自立させることもできる。
また、内面と外面で2種類の生地を貼り合わせてあるため骨の露出がなく、髪などが引っかからず、子供を抱っこしながら使う機会が多い人にもおすすめだ。価格は約8500円。
どちらもビニール傘などと比べれば高価だが、「濡れる」ストレスが少なく、雨の日の買い物が楽しくなる。
※女性セブン2016年6月30日号