国内

ご当地コンビニ活性化で大手も地域性重視の傾向

 いまや生活に欠かせなくなったコンビニエンスストアだが、現在、主要9社のコンビニエンスストアの総店舗数は5万店超え(※2016年6月、日本フランチャイズチェーン協会調べ)。東京都に絞ると店舗数は、1位が『セブン-イレブン』、2位『ローソン』、3位『ファミリーマート』だが…。

「北海道では、『セイコーマート』が店舗数1位ですが、全体的に見るとご当地コンビニは、店舗数は大手に負けてしまいます。しかし、厨房やパン工房を併設するなど、大手コンビニにはできないサービスを取り入れて地元の人から高い支持を受けている。福井の『オレボステーション』では、1g1円のバイキングが大人気で、客単価が『セブン-イレブン』を抜き、日本一になるなど、独自の戦略で成功している例もある」

 と、コンビニ研究家の田矢信二さんは言う。福井を中心に展開する『オレボステーション』。店内に常時設置されている総菜コーナーには常時20~40種類が並び、好きなものを弁当にしたり、イートインコーナーで食べたりできる。コンビニというよりお弁当屋さんという感じだ。

 総菜は店内で作っており、好きなものを好きなだけ入れて自分だけの弁当が作れる。ご飯またはパスタを150g以上、お総菜400gまで詰められる『ランチバイキング』(11~14時)1g1円(税抜き)。

 さらに、消費者の嗜好の変化もご当地コンビニの活性につながっているとも田矢さんは言う。

「昔は、東京への憧れが強く、全国のコンビニで東京と同じ味が食べられるのがいいとされてきました。それが時代の変化とともに、東京よりも地元がいいと地元愛が強い人が多くなってきた。その流れで、ご当地コンビニが見直され、さらに、大手コンビニも全国一律の味ではなく、例えば、『セブン-イレブン』では肉じゃがの味を、関東と関西で変えるなど、地域性を大事にする傾向が強くなっているのだと思います」

※女性セブン2016年8月18・25日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン