師走の忘年会シーズン、社員が「一致団結」する恒例の宴会芸で場が盛り上がる会社も多いだろう。
世界に名だたる大企業にも、代々伝わる芸があった。一緒に芸に興じることで、業務とはまた違う一体感や仲間意識を得ることができるのだ。
●伊藤忠商事「お酒様」
「若手社員が酒の精霊『お酒様』に扮し、濁った心を清める芸。寮では、新人歓迎会の時に叩き込まれます。一升瓶を抱えたふんどし姿の男たちが上司の日頃の行ないを笑える悪事として暴露し、酒を飲んでこれを清める。社員の結婚式の余興としても定番です」(同社の20代社員)
●サントリー「巨人の星」
「アニメ『巨人の星』のテーマ曲の“思いこんだら試練の道を~”を“重いビールケース、皆で運び~”と替え歌にする。盛り上がるのは、“巨人の星を掴むまで”のくだりを“◯×ビール(ライバル社)を潰すまで”に変えて大合唱するところ。歌で士気を高めていた」(同社の50代社員)
●リクルート「そうじゃ隊」
「忘年会の名物。営業成績の良かった社員を指名して、『羨ましいんじゃ~』などとコールをかける。すると、白ブリーフ姿の社員たちが一斉に『そうじゃ、そうじゃ』とレスポンスし、大盛り上がり。10年ほど前までは毎年やっていました」(千葉商科大学専任講師・常見陽平氏)
イラスト■スズキサトル
※週刊ポスト2016年12月16日号