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「平成」書いたのは総理府職員、発表20分前にしたためた

2019年元日からの改元が検討されている

 天皇陛下の譲位のご意向を受けて、政府は皇太子さまへの譲位を平成31(2019)年1月1日とし、同日から新しい元号とする方向で検討に入った。元日に改元するのは国民生活への影響を最小限にするためで、事前に元号を発表する案も浮上している。

 さて、いざ新元号が決まったら、どんな形で発表されるのか。平成の時に小渕恵三官房長官(当時)が開いた会見は「平成会見」として今も語り継がれているが…。歴史社会学者で東京大学特任助教の鈴木洋仁さんはこう語る。

「内閣の記者発表は基本的に官房長官が行っています。元号を決めるのは内閣。内閣という国の行政を担当する組織として決めた事柄を発表しますので、次の発表も内閣のスポークスマンである官房長官がする可能性が高いと思います」

 ちなみに、会見で「平成」と書いた色紙を見せたのは、小渕氏のアイディアだったとか。文字を書いたのは総理府人事課(当時)の職員で書道家でもある河東純一さんで、発表の20分前にメモをもらって書をしたためたという。

 新元号の発表がどんな形になるのかも注目だ。

 現在、元号制度が残っているのは日本だけ。元号が変わるとコンピューターのシステム改修や役所の手続き変更など面倒なことも多いため、「元号をなくして西暦だけにすればいい」という声も一部にある。だが、『日本年号史大辞典』の編著者で京都産業大学名誉教授の所功さんはこう語る。

「元号は中国の漢字文化として導入され、日本独自の形で受け継がれてきました。明治、大正、昭和という元号が、それぞれその時代の雰囲気を表しています。西暦も便利ですが、味のある元号も大切にするという幅広い思考が大事だと思います」

撮影/雑誌協会代表取材

※女性セブン2017年2月2日号

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