投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が1月23日~1月27日のドル・円相場の見通しを解説する。
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今週のドル・円は買いが先行し、ややしっかりとした動きとなる可能性がある。トランプ政権の正式発足で政策に対する市場の期待が高まる見通し。年初からの調整局面(ドル安)はひとまず終了する可能性がある。次期財務長官のムニューチン氏は19日に行われた上院指名承認公聴会で米国経済の成長や雇用対策などに言及するとともに「ドルの長期的な強さが重要」と発言した。新政権による景気対策を柱とした経済政策を市場が改めて評価すれば、ドル買いが先行するだろう。
また、イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長が目先の利上げに前向きなスタンスを示しており、ドル買いが入りやすい地合いが続くとみられる。27日発表の1-12月期国内総生産(GDP)など経済指標が7-9月期のように堅調なら利上げ加速期待を後押しする見通し。
ただ、トランプ政権内は必ずしも「強いドル政策」でまとまっているわけではないとの見方もある。上級顧問に就任予定のスカラムッチ氏はムニューチン氏の公聴会に先立ち、ドル高リスクについて警告し、新政権による景気刺激策の実現がより困難になるとの見解を示している。市場関係者は、米金融当局者からの次期政権による財政拡張策に伴うリスクへの指摘とともに、スカラムッチ氏の発言に注目しているようだ。
【米・12月新築住宅販売戸数】(26日発表予定)
26日発表の米12月新築住宅販売戸数は、58.6万戸と11月の59.2万件との比較で若干減少する見通し。おおむね予想通りであれば個人消費の底堅さが示され、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締めの方向性を後押しするだろう。
【米・10-12月期国内総生産(GDP)】(27日発表予定)
7-9月期GDPは個人消費が上振れ、改定値は前期比年率+3.5%と2年ぶりの高い伸び率となった。10-12月期は2%前半台の経済成長が予想されているが、市場予想を上回った場合はドル買い材料になる。
・1月23日-27日に発表される主要経済指標の見通しについては以下の通り。