ビジネス

コインランドリー活況 洗濯機普及時代に女性客掴む背景とは

進化するコインランドリービジネス(写真:アフロ)

 近年、郊外のロードサイドや住宅街を中心に、まるで雨後のタケノコのように増え続けている業態がある。無人店舗に大型の洗濯機や乾燥機が並ぶコインランドリーだ。業界関係者によれば、その数は1万8000店に迫り、大手コンビニチェーンと肩を並べるほど。

 コインランドリーといえば、かつては共同生活で洗濯に不自由する若い男子学生や、外国人居住者・観光客、それに家庭の洗濯機が壊れた際や引っ越しなど緊急時に利用する人が多かった。

 店舗に抱くイメージも「暗い」「汚い」「怖い」と、決して顧客満足度の高い業態ではなかったが、今は違う。清掃の行き届いた明るい店内に、高性能の洗濯マシンが揃う。そして、繁盛店には女性客やファミリー層の姿も目立つ。

 しかし、いまや洗濯機を持たない家庭は皆無なのに、わざわざコインランドリーを利用するのはなぜなのか。IT・家電ジャーナリストの安蔵靖志氏がいう。

「共働き世帯の増加で、毎日洗濯をする余裕がないうえに、天気が心配な日はベランダに洗濯物を干して出掛けるのも気が引けるという人が多い。そこで、週末にまとまった洗濯物をコインランドリーに持っていけば、短時間で大量の洗濯・乾燥ができます。

 また、花粉やダニ、PM2.5、ペットの毛などが気になり、布団やカーペットを常にきれいにしたいとのニーズが増えています。コインランドリーはそうした家庭では洗濯できない大きな物も丸洗いできるので便利なのです」

 布団やカーペットといった大物は、これまでクリーニング店に出す家庭も多かっただろう。だが、最近は羽毛布団でも丸洗いできる製品があることに加え、コインランドリーのほうでも洗い物の種類に対応したマシンがある。店舗によっては靴や着物まで洗える洗濯機があるというから驚きだ。

 何よりもコインランドリーは経済的だ。料金は洗う重要によっても異なるが、洗濯だけなら500円~1000円、乾燥機は100円で5、6分は回る。布団も2000円もあれば洗濯・ふわふわ乾燥まで仕上がる。クリーニング業界が苦境に喘いでいるのは、手軽なコインランドリーに顧客を奪われているからに他ならない。

 こうした需要の増加を背景に、コインランドリービジネスはますます活況を呈している。

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン