投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の2月20日~2月24日の動きを振り返りつつ、2月27日~3月3日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は小幅に上昇。週を通じてこう着感の強い相場展開が続いた。注目された連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、短期金利の「かなり早期」の引き上げが見込まれていることが明らかになった。3月利上げ観測が高まるなか、円相場は113円台前半での推移と反応は限られており、次第に戻り売り圧力に押される展開。また、28日に米上下院両院が開催する合同会議でトランプ大統領による議会演説が予定されており、政権運営の方針を示す。これを見極めたいとする模様眺めムードが強く、方向感の掴みづらい相場展開が続いた。
今週は28日のトランプ大統領による議会演説が、相場の変動要因になろう。議会演説の内容のほか、これを受けた米株式市場の動向に振らされそうである。足下でNYダウは10営業日続伸で最高値を更新する一方で、高値警戒感から急落リスクを警戒する向きはある。ただ、これを警戒した中でのこう着であり、議会演説を受けて乱高下があったとしても、織り込み済みとしてアク抜けも意識されそうである。
一方でトランプ大統領の「米雇用を取り戻す」に向けた政策等が好感される可能性はある。ただし、自国優先のなか、競合企業にとっては不透明感につながりやすい。さらに米国の核戦力増強に積極的な姿勢を示していることは、不安要因になるだろ。米国市場の下げに対する連動性は高まる一方で、上昇局面においての相関性は薄れよう。
また、米地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表されるほか、イエレンFRB(連邦準備制度理事会)議長の講演が予定されており、3月利上げへの思惑が強まる可能性もあり、金利動向やこれを受けた為替動向などを睨みながらの相場展開になろう。日経平均は相当煮詰まり感が台頭しており、横ばい推移ではシグナルが悪化傾向をみせてくる。タイミングとしてはもち合いレンジの上放れに期待したいところだろう。