国内

人気番組『人生の楽園』 出演に至るまでの道とその反響

『人生の楽園』に出演、61才で牧場を始めた男性のケース(番組HPより)

 長い老後をどう過ごそうか。いつか訪れる夫の定年や子供の独立に、「第二の人生」をふと考える人も多いだろう。それを前向きにとらえるか、後ろ向きにとらえるか…いずれにしても知っておくべきは、そんなに甘くはないということ。

 2月20日、2016年度の「移住先希望ランキング」が発表された。1位山梨県、2位長野県、3位静岡県。いずれも風光明媚で都会にも出やすい地域が選ばれた。

 昨今の移住ブームもあってか、ふるさと暮らしを希望する都市住民と地方自治体のマッチングを支援するNPO法人「ふるさと回帰支援センター」に相談に来る人は、前年から20%以上増加。男性が80才、女性は87才と平均寿命が延びる中、「第二の人生」に思いを馳せる人がそれだけ多いのだろう。

「子供が独立したり定年退職を迎える年齢にさしかかったかたはシニア期をどのように生きていくかを考え始めます。そんななかで『新しいことを始めたい』との気持ちから起業の相談に来るかたは、毎年1.5倍くらいずつ増えています」

 そう語るのは、「銀座セカンドライフ株式会社」でシニア世代の起業の相談に乗る、片桐実央さん。

「“やりがいのある仕事をしたい”“今までの仕事や趣味で培った経験を生かしたい”と起業にチャレンジするかたが多い印象です。実際、商品開発の仕事をしていた男性が、趣味のジョギング関連の商品を開発する会社をつくったり、“ケーキ作りが趣味で得意だけど、パティシエ並みではない”という女性がペット用のスイーツを作って売ったりする例もあります。

 健康を維持しつつ生きがいを見つけて働くのが“第二の人生”の理想だと思っていらっしゃるのだと思います」

◆高視聴率番組『人生の楽園』

 そんななか、「自分にとっての人生の楽園」を見つけ、充実した第二の人生を歩む人たちの暮らしぶりを紹介する番組、『人生の楽園』(テレビ朝日系)が人気だ。放送が800回を超えた今も、土曜夕方6時という時間帯に、平均視聴率11%台をキープしている(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。番組プロデューサーの森川俊生さんは、好調の理由をこう見ている。

「高齢化が進む今の日本で、“第二の人生をどう生きていくのか?”は大きな社会的関心事。この番組は時代の要請に応えているのではないかと考えています。放送開始から16年ですが、“第二の人生”は多様化しています。妻が都会に残り、夫が田舎で新しい暮らしに挑戦しながら適度の距離感で暮らしたり、“冬は都会、夏は田舎”のように、季節ごとに生活場所を変えるなど、同じ“2地域居住”でも、時代とともにそのスタイルは変わってきています。そういった変化を番組で見られることも人気の理由なのではないでしょうか」

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
「What's up? Coachella!」約7分間、圧巻のパフォーマンスで観客を魅了(写真/GettyImages)
Number_iが世界最大級の野外フェス「コーチェラ」で海外初公演を実現 約7分間、圧巻のパフォーマンスで観客を魅了
女性セブン
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
女性セブン
天皇皇后両陛下、震災後2度目の石川県ご訪問 被災者に寄り添う温かいまなざしに涙を浮かべる住民も
天皇皇后両陛下、震災後2度目の石川県ご訪問 被災者に寄り添う温かいまなざしに涙を浮かべる住民も
女性セブン
今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。  きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。 きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
NEWSポストセブン
大谷翔平を待ち受ける試練(Getty Images)
【全文公開】大谷翔平、ハワイで計画する25億円リゾート別荘は“規格外” 不動産売買を目的とした会社「デコピン社」の役員欄には真美子さんの名前なし
女性セブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン