国内

ついに人気女優も逮捕された「成人動画」制作の裏事情

人気女優の逮捕は業界関係者に大きな動揺を広げた

 有料動画配信サービスを通じ、無修正動画を配信した罪で逮捕される事例が続いている。なかでも3月1日に逮捕された容疑者には、1月末に突然、引退宣言をした人気女優が含まれていたため、社会に衝撃を与えた。制作や販売に関わる裏方だけでなく、出演者にも司直の手が伸びたことに、業界関係者の誰もが動揺している。ライターの森鷹久氏が、なぜ、今のように違法な無修正動画制作が広まったのかについてリポートする。

 * * *
 いわゆる「裏AV(アダルトビデオ)」関係者の相次ぐ逮捕に、AV界が揺れている──。

 現役のAV男優であるA氏は、自身も捜査関係者からの調べを最近、受けたこと、さらには逮捕される可能性があると告白した上で、AV界の現状を次のように説明する。

「モザイク有りの“表”のAVの製作や販売だけでは、収益を出す事が難しくなった。新作AVはネットに違法アップロードされているため、ユーザーが作品を買ってくれません。裏モノも多数違法にアップされていますが、こちらは金を出して買うユーザーも一定数存在し、制作費も抑えられる。裏モノに手を出す事はやむなし、という制作会社が増えつつあるのです」

 制作会社が”禁断の実”であった裏AV制作に乗り出している事情を語るA氏は、かつて成人向け雑誌の編集者だった。男優となったきっかけは、雑誌の制作費を抑えるために、プロの男優の代わりに自分自身が絡みから撮影までを行うようになったことだった。そして間もなく、自身が所属する出版社の関係会社が製作するアダルトビデオにも出演するようになったという経歴を告白してくれた。

「エロ本屋もエロビデオ屋もとにかく金がない。金がなくても客の目をひこうと様々な手段をとっているうちに、やることがどんどんエスカレートしていく。裏モノAVの製作や販売のリスクは当然わかっているが、もうこれしか金になる方法がないわけです」

 2017年3月、無修正のわいせつ動画を撮影し、海外のサイトを通じて配信する手助けを行ったなどとして逮捕されたのは、アダルト作品をたまにしか見ない人でも名前を聞いたことがある人気AV女優と男優だった。これまで、制作側や販売側が罪に問われた事はあっても、出演者が逮捕された事例はほとんどない。現役のAV制作会社幹部は、捜査当局がついに本気になったのだと懸念を示す。

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン