知人に借金を頼まれた場合、どのような対応を取るだろうか。「今までの関係があるから…」と口約束で貸してしまうのは、トラブルのもと。きちんと契約書を作成しよう。お金を貸す場合の契約書には、3パターンがある。個人で作成するものは、借用書と金銭消費貸借契約書だ。
◆借用書
借主のみが署名、押印する。
【1】金額、【2】お金を借りた日、【3】返済方法・返済期日、【4】作成日、【5】借主の住所、氏名を書いて押印する。左上に「(貸主)様」と書く。署名は直筆が良い。貸主が保管する。
◆金銭消費貸借契約書
借主と貸主の両方が署名して押印する。借用書の【1】~【5】に加え、【6】貸主の住所、氏名を書いて押印する。署名は共に直筆が良い。2部作成し、それぞれが保管する。
また、公証人が作成する公正証書もある。
◆公正証書
公証人が作成し、返済してもらえない場合は、裁判なしで強制執行できる。借主と貸主で公証役場に行き、公証人に作成してもらう。公証役場でも1部保管される。3つの契約書の中でいちばん強い効力がある。
個人で作成する金銭消費貸借契約書のフォーマットは以下の通りだ。
【金銭消費貸借契約書】
貸主(甲)●●●●
借主(乙)△△△△
甲および乙は、次のとおり金銭消費貸借契約を締結した。
第1条(貸借)
甲は、乙に対し、平成29年○月○日 、金壱百万円 を
貸し渡し、乙はこれを受け取った。
第2条(返済方法)
乙は、甲に対し、前条の借入金金壱百万円を
平成29年○月○日限り甲方に持参または送金して支払う。
上記の金銭消費貸借契約を証するため、本契約書2通を作成し、
各当事者署名押印のうえ、各1通を所持する。
平成29年○月○日
貸主(甲)住所 東京都○○区○○1-2-3
氏名 ●●●●● 印
借主(乙)住所 東京都○○区○○1-2-3
氏名 △△△△ 印
※女性セブン2017年6月15日号