国際情報

毛沢東の孫が共産党大会の代表から漏れる 能力疑問視か

偉大過ぎる親の威光は通用しないのか

 中国で10月に開かれる共産党大会の軍の代表名簿に、建国の父である毛沢東の孫、毛新宇少将(47)の名前がなかったことが波紋を広げているが、これを報じた香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」の書き込み欄には「建国の父といっても、アメリカの『建国の父』とされるジョージ・ワシントン初代大統領でさえ、その孫はおろか子孫が何をしているのかほとんど知られていない。毛沢東の孫がどうした、こうしたと騒ぎ過ぎだ」などの声が寄せられている。

 毛新宇氏は毛沢東の息子、毛岸青と妻・邵華の間にできた子。軍内の「太子党」(高級幹部子弟)を代表する一人で、2010年に最年少で少将に就いていた。現在、中国人民解放軍の軍事科学院戦争理論戦略研究部副部長のほか、中華全国青年連合会常務委員、中国人民政治協商会議全国委員も務めている。

 サウスチャイナ紙は、毛新宇氏のほかにも4人の「太子党」が今回の代表名簿から漏れたと伝えており、自身がやはり太子党の一人でもある習近平国家主席が毛氏に好意を抱いていないことに加え、毛氏の能力不足も落選の大きな理由としている。

 米国を拠点にする中国問題専門の華字ニュースサイト「博聞新聞網」も専門家の話として、「今回の党大会で、習主席は毛沢東思想と同じ『習近平思想』を党規約に加えて、毛沢東と同等の指導者の地位を確保したいと伝えられており、その孫にうろちょろされると邪魔になると思っているのではないか」などと伝えている。

 また、香港メディアの間でも、毛新宇氏の能力については「まったく評価できない」などとして辛口の評価が目立っており、少将の位や軍事科学院副部長、政治協商会議委員の座も「名誉職的色彩が強く、実力を評価されたものでない」との論評がなされている。

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
水原一平容疑者の半生を振り返る(C)BACKGRID,Inc/AFLO
《現地レポート》水原一平容疑者「中学時代は帰宅部」同級生が口を揃える“影の薄さ”「騒いでるのをそばで見ているタイプ」「高校の同窓会には不参加」
週刊ポスト
伊藤
【『虎に翼』が好発進】伊藤沙莉“父が蒸発して一家離散”からの逆転 演技レッスン未経験での“初めての現場”で遺憾なく才能を発揮
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
《重い病気を持った子を授かった夫婦の軌跡》医師は「助からないので、治療はしない」と絶望的な言葉、それでも夫婦は諦めなかった
《重い病気を持った子を授かった夫婦の軌跡》医師は「助からないので、治療はしない」と絶望的な言葉、それでも夫婦は諦めなかった
女性セブン