国内

山口組のハロウィンお菓子 もらわぬよう警察が圧力

ハロウィンで子供たちを招き入れる山口組関係者

 救急や自衛隊より被災地に駆けつけるヤクザ。だが、暴排条例によって、彼らの支援活動も大きく制限される可能性がある。ヤクザ事情に詳しいジャーナリストの溝口敦氏と、フリーライターの鈴木智彦氏が、法律が整備されたことで山口組のハロウィンのお菓子配布も変わりそうな状況について語りあった。

鈴木:誤解してはいけないのは、だからといってヤクザが後々の復興利権のためにボランティアをしているわけではないということ。

溝口:それは確かにそうですね。

鈴木:震災が起きたらボランティアに駆けつける。そのあとシノギができたら金儲けする。この2つは全く矛盾してないんですよ、彼らの中では。それがヤクザだから当然だろうと。

溝口:これは彼らの存在意義に関わる問題で、彼らはもともと自分たちのことを「ヤクザ」と呼ぶ。「暴力団」という呼称も昔は嫌がっていたが、今は許容しつつある。しかしながら、「反社」という呼ばれ方は絶対に嫌がる。彼らにはヤクザなりに社会の一員であるという意識がある。だからこそ、彼らはこういう有事の際には、社会に認められるような行動がしたいんです。

鈴木:半グレとか窃盗団と一緒にしてもらっては困るっていうことですよね。

 震災以外でも、たとえば山口組は神戸にある本部で、ハロウィンになるとお菓子を配ったりして地域に溶け込もうとしています。そもそもの発端は、近所に住む外国人の子供たちがハロウィンのときに、ヤクザと知らず、山口組を訪ねてお菓子をねだったのが始まりで、どういう行事か調べて、子供にお菓子を配るのが恒例行事になった。

溝口:しかしそれもいまや、暴排条例に抵触するからもらうなという圧力を警察にかけられているらしい。

鈴木:神戸市の教育委員会は今年から警察官を講師に招いて、もらいに行かないよう指導を始めたそうです。

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
2週連続優勝を果たした 竹田麗央(時事通信フォト)
女子ゴルフ 初Vから連続優勝の竹田麗央(21) ダイヤモンド世代でも突出した“飛ぶのに曲がらない力”
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン