六本木の裏路地にひっそりと佇む、会員制の高級クラブ。ある大物政治家が夜な夜な通い、政界関係者と酒を酌み交わす店として知られていた。だが、このところ出入りする客の姿がぷっつりと途絶えているという。
「ここ1か月ほどは明かりも灯っていません。休業状態のようです」(近隣で働く従業員)
店の名は「Bovary(ボバリー)」。麻生太郎・副総理兼財務相(79)が足繁く通う店として、たびたび報じられてきた高級クラブだ。
「元モデルのママは60代でも若々しく、麻生氏は黒塗りの高級車でこの店によく通っていました。かつて週刊誌には“愛人疑惑”まで書かれたほどです」(自民党関係者)
飲み代の“財布”は麻生氏の政治資金。収支報告書によると、店を運営する会社に支出された金額は第二次安倍政権が発足した2011年以降、平均して年間700万円以上で、先日公開されたばかりの2018年の政治資金収支報告書にも約650万円が計上されている。
そんな“上客”を抱えているのに休業状態になっているのはなぜなのか。店を訪れたことのある元麻生番記者はこう明かす。
「1年ほど前に連れていってもらった時、ママが『そろそろ閉めようと思ってる。年齢的にも潮時かもしれない』と漏らしていました」
麻生氏の事務所に聞いたが、締め切りまでに回答はなかった。
財務相として消費増税を敢行した麻生氏。店に行かなければ浮くことになる年間700万円もの政治資金は、来年からどんな使われ方をするのだろうか。
※週刊ポスト2019年12月20・27日号