国内

収監八百長ボートレーサー告白 手を染める人間は他にもいる

元競艇選手の西川昌希被告が知られざる実態を告白(写真/共同通信社)

元競艇選手の西川昌希被告が知られざる実態を告白(写真/共同通信社)

「八百長」に手を染め、モーターボート競走法違反に問われた元競艇選手の西川昌希被告(30)に対し、名古屋地裁は10月21日、懲役3年、追徴3725万円の判決を言い渡した。ボートレース史上最大の八百長事件を起こし、判決直後に収監された西川氏。その2日前、競艇界の知られざる実態を告白していた。

 * * *
「ボート界には今も八百長が存在します。俺の不正にも共犯者がいたし、誰が、いつ、どのレースで八百長をしたかも、具体的に証言できます」

 取材に応じた西川氏は、髪を短く刈り込み、坊主頭になっていた。

 事件が発覚したのは今年1月8日。名古屋地検特捜部が、「不正に順位を下げる」ことで舟券購入者に利益をもたらし、見返りに現金を受け取ったとして西川氏を逮捕した。共謀して不正に利益を得た西川氏の親族男性も逮捕されている。

 競艇のレースは6艇が1周600mを3周するが、最短距離でターンできる最も内側の「インコース」が圧倒的に有利だ。西川氏は、ほぼ確実にインコースのスタートとなる「1号艇」に乗るレースで、故意に順位を下げた。“本命”が1着にならないので当然、高配当になる。共犯の親族男性は、西川氏以外が勝つ舟券を購入し、その払戻金を2人で分け合う手口だった。

「俺は逮捕された時点で(懲役に)行くつもりなので、覚悟はできています。言い訳や抵抗をするつもりはないので、控訴もしません。納得できないことは多々ありますが、すべてを受け入れます」

 そう語る西川氏は判決直前に告白本を書き上げていた。11月2日に発売された『競艇と暴力団「八百長レーサー」の告白』(宝島社刊)だ。3年半にわたる八百長の手口を細部まで明かしている。

関連キーワード

関連記事

トピックス

元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
伊勢ヶ濱部屋に転籍した元白鵬の宮城野親方
元・白鵬の宮城野部屋を伊勢ヶ濱部屋が“吸収”で何が起きる? 二子山部屋の元おかみ・藤田紀子さんが語る「ちゃんこ」「力士が寝る場所」の意外な変化
NEWSポストセブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
女性セブン
今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。  きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。 きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
NEWSポストセブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン