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「放射能より飲酒や喫煙のほうが遺伝に影響大きい」と専門家

 福島第一原発の事故により、水や野菜など食物を介して体内に放射性物質がはいり込んで起こる「体内被曝」が心配されている。放射性物質の中には種類により体内の特定の臓器に集中的に蓄積されるものもあり、摂取し続けることによって、長期間、体の中から放射線を浴び続けることになる。

 チェルノブイリの事故では、風向きや降雨などの影響で100~180km離れた所に高濃度汚染地域が現れ、脚が1本ない子牛や8本脚の子馬といった奇形の家畜も出現した。

 放射能による遺伝子への影響も懸念されるが、大分県立看護科学大学環境保健学研究室の甲斐倫明教授は学術的には、遺伝的な影響は証明されていないという。

「人間の遺伝への影響については、広島・長崎の原爆被害を調査する限り、結論は出ていません。ある程度の放射線が当たると、精子に傷がつき、遺伝的な影響を与える可能性はあります。しかし、それが直接の原因で先天的な障がいをもった子供が生まれるといったことはいまのところないんです。それは放射線も影響はあるかもしれないが、それ以前に生活習慣や飲酒・喫煙の問題の方が強く作用するということなんでしょう」

※女性セブン2011年4月14日号

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