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H後の「賢者タイム」にタバコ吸うのは人間性の問題ではない

 果たして普段、自分たちがしている射精は、本当のオーガズムといえるのか。男は女のように、「イク」ことはできないのだろうか。男のオーガズム最前線をノンフィクションライターの窪田順生氏が取材した。

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 射精は快感のクライマックスだが、その後すぐさま、打って変わって冷静沈着な気分になり、世を達観したような精神状態をもたらす。俗に「賢者タイム」と呼ばれるあの状態、精神病理学では、「不応期」といい、一種の“うつ”と考えられている。なぜ男にだけこんなやっかいな精神作用があるのかというと、生物学的にはメスを守り、外敵の急襲に備えなくてはいけなかったからだという。

 たしかに、交尾後しばらくはオーガズムの余韻でグッタリしているような生物は、弱肉強食の世界では真っ先に捕食されてしまう。セックスが終わった途端にタバコをふかし、そそくさと逃げるようにベッドを後にするというのは、人間性の問題ではなく、DNAに刻まれたオスの習性なのだ。つまり、勢い良く出したいけれど、出したくないというジレンマは、人類のオスが背負わされた重い十字架ともいえる。

※週刊ポスト2011年7月1日号

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