国内

MBA取得社長に現場叩き上げの直感部長が反論、社員大絶賛

「世界一の歯車へ」を標榜するUst番組「ザ・サラリーマン」。その構成を務めるDJサエキング氏には、全国のサラリーマンから「ザ・サラリーマン道」ともいえそうな“サラリーマンを生き抜く術”“サラリーマンの様式美”に関する目撃談・体験記が続々と寄せられる。今回は不動産の会社に勤めるO氏(35歳)から。

* * *
不動産業界において“土地神話”に代表されるこれまでのイケイケな商いの方法が全く通用しなくなって久しい。不動産マンと言えども、建築、金融、税制、環境、税制などその知識と運用テクが求めれるようになった中、地方の中小規模の不動産の会社では遅れながら「根性で販売してきた」人間が、突然「頭で売らされる」悲劇が起きている。

O氏が勤める会社は先代の創業者が1980年代のマンションブームで財を成した営業至上主義の中堅不動産会社だ。O氏が語る。

「4年前に先代の次男が跡を継いだんです。アメリカでMBAを取得していると聞いていたので、何か変わるんではないかとぼんやりとした期待をしていたんです。しかし、裏切られました。彼は会社を変えたいのではなく、MBAで学んだことを実験しているだけなんです」

彼の教材にされた社員は不憫で仕方ないが、そんな中ある事件が起きたんですとO氏は続けた。これは、思考に論理性を求め効率性を高めていく事を目的にはじめた「ロジカルシンキング」の研修中の一コマだ。

「この研修の講師、実はMBAを取った社長がやっているんです。この日の研修では感情的思考で数々の伝説を残した部長のXさんがやり玉にあげられたのですが、ここからのXさんの巻き返しがすごいんです」

講師である社長に対し、なんと3つの例題をX部長が投げかけたというのだ。

X部長はこう言った。

「そんなにロジックで合理的な説明がつくのであれば、このケース社長だったらどうされますか?」

そこで出された3つのケースとは以下の通りだ。

【ケース1】
「クレーム」×「 ? 」=売上げ増
答えが、「お咎めなし」ならまだ分かるが、さらに売上げを上げる技があるとは!! これには社員も固唾を飲み込んで聞き入り、例題2にともなるとさらに難易度が上昇。

【ケース2】
「ドタキャン」+「 ? 」=SEX
まさか、ドタキャンがSEXをするための重要な要素を占めていたとは!! もしこれに効果性があるならばドタキャンが入った途端、高鳴る胸の鼓動を抑えるのはもはや不可能だろう。

【ケース3】
「朝飯」×「 ? 」=直帰
まさか直帰に朝飯が深く関与していたとは!!

ここで、「?」の回答については皆様にお伝えしたいところだがX部長が「これは私と我が社にとって重要なことなので、なんとか「?」の中身を言うことはご容赦いただきたいと語ったため残念ながらお伝えはしない。だが、X部長の講義は完全に社長の講義を「食って」しまったほど説得力があったのだという。

そんななか、社長の方に目をやると場を持っていかれただけに社長はしなだれており、X氏は傷口に塩を塗るかのようにこう続けた。

「言葉では論理性が欠如している人でも、当人の中では十分な理由と根拠と妥当性が備わって行動しているんです。結果というものがすべてを解説するのです」

そして、前出の例題の解答をロジカルに解説し、会場は大絶賛の嵐となったのだった。日々の超現実的な話――たとえば「朝飯」×「 ? 」=直帰のようなよく分からないものであっても、経験に裏打ちされたものであれば、MBAの勉強にも勝る説得力を持つことがあるのだ。それを現場叩き上げの直感部長・X氏は証明してみせた。だから、皆さんもMBAヤロウに負けずに、これまでの経験・勘を大事にしていただきたい。

関連キーワード

関連記事

トピックス

二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
今回のドラマは篠原涼子にとっても正念場だという(時事通信フォト)
【代表作が10年近く出ていない】篠原涼子、新ドラマ『イップス』の現場は和気藹々でも心中は…評価次第では今後のオファーに影響も
週刊ポスト
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
韓国2泊3日プチ整形&エステ旅をレポート
【韓国2泊3日プチ整形&エステ旅】54才主婦が体験「たるみ、しわ、ほうれい線」肌トラブルは解消されたのか
女性セブン