芸能

森繁久彌 淡島千景に「ずっと手が出なかった」と語っていた

 2月16日午前9時40分、女優の淡島千景さんがすい臓がんのため、東京・目黒の病院で生涯を閉じた。87才だった。

 戦後の日本映画黄金期にスターと呼ばれた彼女は、天性の美貌と演技力、そしてなんといっても時の運をつかんだ“選ばれた人”だった。それゆえ近寄りがたい高貴な存在だったわけだが、淡島さんに触れた人はみな「謙虚」「努力の人」などと、その人柄を称賛する。

 もちろんモテモテだった。高橋英樹(68才)のほか、超大物政治家や球界のスーパースターらとの交際がたびたび噂された。しかし、森繁久彌さん(享年96)が生前に「ずっと手が出なかった」と語ったように、淡島さんには男性を寄せつけないオーラがあった。

「もう1回舞台に出たら」といい訳するうちに婚期を逃したという淡島さんは結局、生涯独身を貫くことになった。おひとりさまで過ごしてきた淡島さんは、自身を「ひとり上手」と評してこう語っていた。

「(大事なことは)1日に1回は外出すること。ちょっとおしゃれをして、買い物に行くのもよし。私は毎日、手紙を出しに郵便局まで行きます」

 生前はスター女優らしくいつも大きな邸宅に住んでいたが、決して孤独ではなく、そこには付き人や俳優の卵らがいつも一緒に住んでいた。淡島さんが亡くなった直後も、縁の人たちが彼女の自宅を絶え間なく訪れている。最後まで明るいおひとりさまだった。

※女性セブン2012年3月8日号

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン