「玄関は二重ロック、窓には補助ロックを。窓ガラスには防犯シートを貼るのが基本」と窃盗事件を捜査してきた元警視庁刑事部で(公社)日本防犯設備協会特別講師の富田俊彦さん。「ウチは防犯対策していますと外に見せることが重要」と防犯に詳しい安全生活アドバイザーの佐伯幸子さん。プロに空き巣の傾向と対策を聞いた。
「オートロックだから安心、高層階だから大丈夫という思い込みが危険。高層階ほど鍵をかけない人が増え、また通路の人通りが減るので、泥棒からすれば人目にふれず、逆に入りやすい。高層階=安全ではありません」と、富田さんは注意を促す。
オートロックマンションで用心が必要なのは、住人や宅配業者のフリをし、偶然を装って住人について入ろうする“共連れ”だ。
「そういう人を見かけたら『どちらまで?』と声をかける。そのひと言で泥棒はイヤがって入ってきません。住民が普段から“共連れ”させないよう注意することも大事です」と佐伯さんも忠告する。
住民が「こんにちは」と声をかけあう習慣のある区域は、泥棒が嫌うという。“声かけ”は有効な防犯対策なのだ。
「屋上から雨どいなどを伝って侵入する手口も多いので、対策物を置いて予防しましょう。泥棒に“この家は対策しているな”と思わせるだけでも防犯になります」(佐伯さん)
窓辺にも注意が必要だ。
「ピンク色のカーテンは女性のひとり暮らしを公言しているようなもの。子供っぽいキャラクター柄や窓辺のぬいぐるみからは、子供がいる家だとわかります。家族構成が知られるものは極力出さないように」(佐伯さん)
「1階の窓下にはガーデニングしながら防犯になるバラやウコギなどトゲのある植栽がおすすめ。玄関にカメラやモニターを設置するのも、効果的です」(富田さん)
※女性セブン2012年11月8日号