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コラム

2013.05.05 17:30  BOOK STAND

井上雄彦が『スラムダンク』のレアな脇役について語る

 先日、バガボンド35巻が発売されました。前号の34巻から半年、ファンにとっては待望の新刊だったのではないでしょうか。

 漫画家・井上雄彦氏は、同時に制作している『リアル』は経験値で描いているといい、『バガボンド』は自分が持っているものを全部置いてやっているといいます。『バガボンド』という作品は、それだけに描ききる苦悩があり、時間もかかるのでしょう。36巻の発売はまだ先になりそうですが、今からゆっくり待ちたいものです。

 そんな井上氏の代表作は、バスケットボール漫画の『スラムダンク』。世界中にファンを抱える同作ですが、詩人の伊藤比呂美さんも大のスラムダンク好きを公言しています。しかも、かなり同作について詳しいようで、自信が最も投影したのが「まきこさん」だというのです。

 わずか1コマしか登場しなかったレアキャラの「まきこさん」は、実は河田兄弟のお母さん。河田兄弟の兄は、名門・山王工業の有能なセンター。弟・美紀男、は少しあぶなっかしいキャラクターではありますが、身長が210cmもあり、兄と同じ山王工業の選手です。

 「そのお母さんが一コマだけ出てきて、美紀男が登場した時にハラハラ、ハラハラ見てるのね。ずっと遠くにいる息子たちを、ハラハラしながら見つめている。その姿にくうっと胸をしめつけられた」と、書籍『漫画がはじまる』のなかで、井上氏と対談した伊藤氏は、そののめり込み具合を明かしています。

 そんな、「まきこさん」ですが、身長は何センチあるのでしょうか。伊藤氏からの質問に、それは設定していなかったなぁと言いながらも、「175cmくらいあるんじゃないですか」、と答えた井上氏。「まきこさん」、意外と身長が高くて驚きです。

 ちなみに、「ビッグジュン」こと、陵南高校バスケ部キャプテンの魚住純の父は、195cmくらいあるイメージ。おじいちゃんも相当大きいと井上氏は明かしています。

 井上さんの漫画に登場する脇役は個性的なキャラクターばかりですが、「まきこさん」をクローズアップすることは、これまでそうなかったのではないでしょうか。とはいえ、こういった脇役でも存分に楽しめるのが同作の魅力。最近では、湘北高校がインターハイ出場時に泊まった「ちどり荘」のモデル・「みどり荘」の廃館が話題にもなりました。

 本著は、井上作品を何度も読み返し、「大ファン」を自認する伊藤比呂美をナビゲーターに、井上作品も魅力を紐解いた書籍。連載終了から17年、まだまだ『スラムダンク』の熱は冷めていないようです。

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