9月16日は敬老の日だが、日本には元気いっぱいな高齢女性が多い。日本人女性の平均寿命は86.41(2012年7月、厚労省発表)で世界1位だ。認知症などとも無縁で、健康で長生きしている女性たちは、どのような毎日を送っているのか?
39才で女性第1号のタクシー運転手となり、84才で引退するまで200万km、16万881組の客を乗せた、元タクシー運転手の青野輝子さん(87才)の健康法を聞いた。
金髪に艶やかな洋服姿、豪快な笑いで周囲を明るくしてくれるパワフルな青野さんは、3年前まで現役のタクシー運転手だった。
前夫との離婚後、子供との生活のために、男女関係なく収入が得られる仕事を探し、39才でタクシー運転手になった。
「当時は女性の給料は男性の半分だった。働いた分だけ、男女の差なく払ってくれるところは、ほとんどなかった」(青野さん・以下「」内同)
43才で個人タクシーとして独立し、84才まで働いた。
「当時はとにかくよく働いて、お金も使った。少し貯まると、ドライバー仲間で日本全国に旅行にも行った。好きなことをして、好きなもの食べて、好きなときに寝るのがいちばんいいと思っていた」
しかし、84才で現役を引退してから、生活はガラッと変わった。
毎朝5時に起床。朝の散歩に出かけ、全国にいる知人への手紙をポストに投函。3食をほぼ決まった時間に食べ、夜は9時に就寝する。
「規則正しいことの大切さが今になってわかった。毎朝の散歩で3kgくらいやせたし、とても調子がいい。朝の空気も気持ちいいしね。午後に外出の予定がない時は、夕方にも30分くらい散歩する。こっちは川沿いのコースだから、景色も違って飽きないのよ」
パワー全開の青野さんの食生活は?
「私は菜食主義だから、肉、魚、卵はほとんど食べない。魚は生まれて一度も食べたことがないね。でも、とんかつひと切れを年1回くらい、食べることもあるけど(笑い)」
※女性セブン2013年9月26日号