「エアコン、冷蔵庫、照明器具、テレビ、実はこの4つで消費電力量の約4割を占めています。電気代を節約するなら、まずこれらの使用量を抑えるのが効率的。10~15%くらいカットできます」
こう解説するのは、節約アドバイザーの矢野きくのさん。まずは、料金メニュー自体に無駄がないか見直すことが大切だという。
「例えば、日中は留守にすることが多い家庭なら、夜の電気代が安くなるメニューの方がお得。各電力会社のホームページを見れば、自分に合うメニューが調べられるので活用すべきです」(矢野さん・以下「」内同)
節約の意識を高めるには、家電の消費電力量や電気代がわかる機器『エコワット』(3000円程度で購入可)がおすすめだ。また、NTT東日本のサービス『フレッツ・ミルエネ』は、消費電力量がリアルタイムでわかる。
省エネルギーセンターによると、給湯器のエネルギー消費量も大きいという。ガスでも電気でも、光熱費節約には湯の使用を控えることが重要だ。
少しの工夫で年間2万2627円も節約できるテクニックを紹介しよう。
まずは、エアコン。使用を控え、室内温度を2℃下げるだけで年間3850円の節約になる。
「秋はエアコンを使わずに過ごせる日も増えるはず。日差しが強い日はカーテンやすだれで防げば、2℃は室温が下がります」
設定温度は28℃で充分、冬は20℃を目安に。フィルターは月に1、2度は掃除を。
冷蔵庫は、かごを活用しドアを開ける時間を短くするだけで、年間3670円節約できる。
「何度も開け閉めしたり、開ける時間が長くなったりすると、その都度冷蔵庫内の温度が上がって電気を消費します。同時によく使うものをかごにまとめると、一度に取り出せるので時短に。私はジャムとバターをまとめて『朝ごはんセット』としています。また、20℃前後の涼しい季節は、設定温度を『強』から『中』にするだけでも節約効果があります」
冷蔵庫を壁に接しないように設置し、普段からものを詰め込みすぎないことも節約の鉄則だ。
照明はLED電球がダンゼンお得! 年間2287円の節約に。白熱電球や電球型蛍光ランプがあるなら、LEDに取り換えた方がいい。
数千円のものもあり少し高めだが、20年以上使えるので5年半ほどで、もとがとれる。一度換えてしまえば、とくに努力しなくても節約できるのが魅力だ。
「消し忘れがちなトイレや廊下、玄関は人感センサー付きのものがおすすめです」
テレビはタイマーでON/OFFすれば、年間4580円節約だ。見ていないテレビのつけっぱなしは厳禁。輝度は「最大」から「中央」にすれば、液晶は年間約970円、プラズマなら約4580円の節約に。タイマーの活用も有効だ。朝、家族が見る時間にON、出かける時間にOFFに設定するとダラダラ見を防げる。
お風呂はシート&フタのW遣いで保温すれば年間8240円の節約が可能。給湯器の温度を2℃下げるだけでガス代は年間約1210円の節約に。入浴は家族の間隔をあけず、シャワーを控えれば年間約7030円も節約できる。
「バスタブの湯に保温シートをかけ、さらにフタをすれば熱が逃げません。ぬるくなった場合は追い炊きより湯を足すほうが節約になります」
※女性セブン2013年10月3日号