ビジネス

スマホ戦争 画期的入力方法をいかに開発するかが鍵と大前氏

 今後ますます熾烈化する世界スマホ戦争。その勝負のカギは、「入力革命」が握っていると大前研一氏は指摘する。それは何故なのか大前氏が解説する。

 * * *
 現在、スマホの次世代端末としては「ウエアラブル(身につけられる)型」が話題になっている。先行するソニーをはじめサムスン、クアルコムは腕時計型を発表し、グーグルはメガネ型の試作品を開発している。だが、それらは方向性が違うのではないかと思う。

 なぜなら、スマホの最大の問題は今や「携帯性」よりも「入力」だからである。なかにはスマホのタッチパネルで会議の議事録を同時入力できるような“達人”もいるが、普通は無理だ。だから無料通話・メールアプリのLINEやViberではスタンプが流行っているわけだが、スタンプだけでは表現に限界がある。

 タッチパネルより便利なのは「音声入力」だ。私はiPhoneやiPad miniで文章を作成する時は音声で入力し、間違っている部分だけタッチパネルで修正している。しかし、音声はオフィスや会議室、電車の中など周囲に人がいる場所では使えないし、まだ喧騒の中では正確な認識が難しくて誤入力が多い。

 したがって、次のスマホ革命は「いかに画期的な入力方法を開発するか」の勝負になる。たとえば、車の自動運転技術が開発進行しているように、自動文章作成というか、スマホが文章の内容を文脈から予測変換してユーザーに選ばせる、といったような方法もよいかもしれない。

 とにかく画期的な入力方法や入力デバイスを生み出すことが次世代スマホのイノベーションとしては極めて重要になり、この入力革命を制した企業が俄然、大きなアドバンテージを得ると思うのだ。

※週刊ポスト2013年10月11日号

関連キーワード

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン