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FXトレーダー・羊飼い氏 最近はPCでトレードしなくなる

 スマートフォンの普及で、FX(外国為替証拠金取引)投資家のトレードスタイルが大きく変わろうとしている。実際、最近ではスマホだけでトレードする投資家も増えており、カリスマFXトレーダー・羊飼い氏もその一人だという。FXのスマホ取引の魅力について、羊飼い氏が解説する。

 * * *
 スマートフォン(スマホ)の普及にともない、FX業者もスマホやタブレット端末で取引できる専用アプリを続々とリリースしている。フェイスブックやツイッターといったSNSでも、これらのアプリの取引画面や、チャートをキャプチャした画像を投稿する個人投資家も多く、スマホ取引の裾野はどんどん広がっているようだ。

 羊飼いは、従来型の携帯電話、いわゆるガラケーを持っていたころは「モバイルでFX取引なんてありえない」と敬遠していたのだが、iPhoneを手にしてからは、その考えが180度変わった。

 主にタッチパネルで操作するスマホは、FX取引との相性が非常に良い。直感的に操作でき、相場のチェックからトレードまでのプロセスがスピーディだ。外出先でも気軽にトレードできるのはもちろんだが、自宅にいても、椅子に座って机の上のパソコンを起動させるという準備動作はまったく必要なく、思いついたらポケットからスマホを出してすぐに取引を始められる。

 2年ほど前から徐々にiPhoneでの取引が増え、2012年春にiPad miniを購入してからは、トレードはほぼこの2種の端末で完結し、パソコンでトレードすることがほとんどなくなってしまった。

 スマホ取引の最大の魅力は、ひとつの画面で取引が完結できるシンプルさだ。スピード注文、あるいはワンタッチ注文などと呼ばれる、ワンアクションでトレードできる機能は慣れると手放せない。

 また、取引画面でレートを表示させているときに、チャートやニュースを見たくなった場合でもワンタッチで飛べるし、同じ端末で別のアプリを起動させるときも2アクション程度で切り替えられ、パソコンのように動作が重くなることもほとんどない。

 システムトレードのツール、メタトレーダー(MT 4)を動作させることもできるし、チャート上に指でラインも引けるアプリもある。もちろん、テクニカル指標をいくつも表示させたり、自分で複雑な描画をする投資家の場合は、パソコンの方が使い勝手がよいかもしれないが、羊飼いのようにチャートを見て直感的に取引するタイプなら、スマホで不便を感じることはまったくないだろう。

 まだ数は少ないが、スマホ版より機能を拡張したタブレット端末専用アプリを提供する業者もある。画面の大きさを活かして複数のチャートを表示できるため、テクニカル分析もしやすく、ここまでくると、パソコンとの差は相当縮まっている気がしている。

 ちなみに、あくまで羊飼いの印象だが、FX会社によってはパソコンで取引するよりも、スマホアプリを使う取引のほうが、あきらかに約定力が高いと感じられるケースがある。どういう理由があってこうなるのかはわからないが、興味深い事象である。

※マネーポスト2013年秋号

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