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2013.10.14 15:59  週刊ポスト

大人気元AV男優・加藤鷹氏 撮影時に幸福感と快感に包まれ失神

加藤鷹氏と代々木忠氏が対談

 アダルトビデオ界を彩ったスター女優たちは、「引退作」でその最後を華々しく飾る。一方、男優は人知れずひっそりと業界を去るのが常だ。

 しかし、このカリスマ男優は例外だった。1988年のデビューから26年間、抱いた女優は8000人。1万5000本もの作品で女をイカせ、自らもイッた加藤鷹は、54歳を迎えた今年いっぱいで男優を「卒業」(本人談)する。

 汗と涙と潮にまみれた裸一貫の人生で、彼は何を見、何を感じてきたのか。加藤氏が師と仰ぐ「AV界の巨匠」、代々木忠監督との対談からAV業界の四半世紀を振り返る。

鷹:代々木忠監督との最初の仕事は──1988年の『いんらんパフォーマンス』でした。当時、オレはキャリア1年で年齢が29歳。あれ以来、本当に可愛がっていただき、監督を師匠と仰いでおります。

代々木:また大げさな(苦笑)。鷹は太賀麻郎(※注1)の代役で呼んだんだけど、見た目に似合わず、けっこう純情でね。好感が持てる男だと思った。

鷹:思い出深いのは、『いんらんパフォーマンス 性豪』で、女優は林由美香(※注2)と中原絵美(※注3)。オレは軽い気持ちで現場に行ったんだけど、監督から突きつけられたテーマがえらくへビーだった。

代々木:当時、僕はオーガズムを追求していた。オーガズムが見栄や体面といった、社会に合わせた偽りの自分を捨てることだとすれば、感情をさわるのが手っ取り早いと思ったんだ。

鷹:当時のオレには、そういう難しいこと何にもわかんなかったんだけど(笑い)、とにかく生身のオレを剥き出しにされた現場でした。

代々木:このシリーズで鷹と樹まり子(※注4)が共演した『いんらんパフォーマンス 中に出して!』(1990年)は、お互いを愛おしむ思いが伝わってくるセックス。AV史上に残る目合(まぐわい)だった。

鷹:『いんらんパフォーマンス 密教昇天の極意』(1990年)の撮影前には、正月早々に監督のもとで他の男優や女優らが集まって論議したのを覚えています。

代々木:テーマは「男もオーガズムを体験できるか」。女をイカせる義務感や射精だけが快感という固定観念のせいで、男は真のオーガズムを知らないのでは──というものだった。

鷹:女がしてくれるすべてを100%の感謝で受け入れる。男だって気持ちよくなっていい。この作品でそんなセックスができたとき、オレは射精をしてないのに、幸福感と快感に包まれ失神してしまいました。

代々木:思い込みやエゴを排すれば女と同等の快感が得られるんだね。

鷹:あれ以来、監督の仕事は素のオレでいいからすごく楽になりました。

■代々木忠(よよぎ・ただし)/AV監督。1938年福岡県生まれ。華道家から極道を経て1960年代からピンク映画の制作に携わる。AVの監督作品は500本以上。現在でも精力的に作品を生み出し続けている。

【※注1】たいが・あさお/1964年生まれ。1984年デビュー。AV草創期を代表する男優。
【※注2】はやし・ゆみか/1970年生まれ。1989年デビューから16年間にわたって新作に出演。2005年死去。
【※注3】なかはら・えみ/1970年生まれ。1989年デビュー。ストリッパーとしても活躍。
【※注4】いつき・まりこ/1970年生まれ。青木さえ子名義で1989年に4作同時発売でデビュー。わずか2年間で引退も、1992年に復帰。

※週刊ポスト2013年10月25日号

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