芸能

『東京ラブストーリー』他90年代の月9の面白さを識者解説

『あまちゃん』や『半沢直樹』など話題作の登場で再びドラマが熱い盛り上がりを見せた今クール。娯楽が多様化した2010年代になっても、ドラマの底力を見せつけた形となったが、振り返れば、1990年代も様々なドラマがヒットした。その中から“月9”3作品を、テレビウオッチャーで漫画家のカトリーヌあやこさんと、コラムニストのペリー萩野さんに解説してもらった。

◆『東京ラブストーリー』(フジテレビ系)放送期間:1991年1月~3月 出演:鈴木保奈美 織田裕二 最高視聴率:32.3%

 織田裕二扮する永尾完治を取り巻く恋愛ドラマ。同僚女性、親友の医学生、憧れの女性が入り交じった青春恋模様。

「この作品から月9という言葉が定着し、ラブストーリーの限定枠になりました。物語の佳境でチャカチャンッ♪と主題歌が流れ、ドラマのシーンとマッチング。リカのファッションも流行しました。月曜の夜は街から人がいなくなり、翌朝の電車はドラマの話題がそこここで。そんな時代でした」(カトリーヌあやこさん)

◆『101回目のプロポーズ』(フジテレビ系)放送期間:1991年7月~9月 主演:浅野温子 武田鉄矢 最高視聴率:36.7%

 99回の見合いに失敗した達郎は100回目でチェリストの薫に会って一目ぼれ。しかし、薫は亡くなった婚約者を忘れられずにいた。

「最終回の“ぼくは死にましぇん”とか、個人的には気恥ずかしくて苦手でしたが、目が離せなかった。海外でもリメークされ、今も映画化されるほど人気なのは、ストーリーに時代を超えた吸引力があるんでしょうね」(ペリー萩野さん)

◆『ロングバケーション』(フジテレビ系)放送期間:1996年4月~6月 主演:木村拓哉 山口智子 最高視聴率:36.7%

 結婚式当日に花婿に逃げられた南は花婿のルームメイトの瀬名と同居するはめに。次第にふたりは気持ちを通わせるが…。

「それまでの恋愛ドラマにはなかったサバサバ系のヒロインを山口智子が演じ、彼女を活かした北川悦吏子の脚本はさすが恋愛ドラマの女王だなと。木村拓哉の口調にもセリフがよく合ってました」(ペリー萩野さん)

※女性セブン2013年10月24・31日号

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