ビジネス

スキー人気が復活か バブル世代魅了するゲレンデマジックも

 昨シーズンより6年ぶりに復活したJR東日本のテレビCM「JR SKISKI」が話題だ。

<スキー場の最寄り駅で電車のチケットを探し回る冴えない男子(柳俊太郎)。だが、いざスキーウエアに身を包んで白銀の世界に飛び出すと、まるで別人のよう。颯爽と滑り下りるその姿に、主演の川口春奈は思わず「えっ…なに? これがゲレンデマジック」と呟く――>

「ぜんぶ雪のせいだ」をキャッチコピーに、すっかりマジックにやられた川口が「しないの? キス」と男子を大胆に誘う別バージョンもあり、思わずドキッとさせられる。

 こんなCMを見て、久しぶりにスキー場に出掛けようかと胸をときめかせている世代も多いのではないだろうか。

 原田知世主演の映画『私をスキーに連れてって』をきっかけに、空前のスキーブームが沸き起こったのが1980年代後半。その後、人気は下火になったが、あの当時スキーに夢中になっていた高校生や大学生の“バブル世代”はいまや40歳前後になり、「再びスキーブームを牽引し始めている」(地方紙)との報道も多い。

 スキー人気の復権はホンモノか。日本生産性本部の余暇創研が毎年発表している『レジャー白書』を見てみると、残念ながらスキーやスノーボードの参加人口はピーク時(1993年)の1860万人に遠く及ばず、800万~900万人で推移している。

 余暇創研の主幹研究員である志村武範氏が分析する。

「過去5年間をみても、全体的には伸びている状況にありません。2011年は前年に比べて増加したものの、2012年はまた減少。2010年を下回っています。

 白書では最近5年以内に『やめた余暇活動』もアンケート調査していますが、スポーツ部門ではスキーがトップ。『年齢や健康、体力にあわない』『費用が負担できない』『一緒に参加する仲間がいない』などが、やめた大きな理由でした」

 一方で「開始・再開した余暇」のスポーツ部門トップはマラソン・ジョギング。確かにスキーと違って、「無理せず一人で始められ、費用もかからない」(前出・志村氏)という気軽さが受けているのだろう。

 しかし、スキー場もゲレンデに人を呼び戻すべく、あの手この手の策を打ち出している。旅行会社は電車やバスツアーの交通利便性を高め、ウエアや道具の安価貸し出しのほか、リフト券無料や子供レッスン無料、自転車型そりの無料レンタルなど、少しでも利用者の負担を軽減するサービスを充実させている。

関連キーワード

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン