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白い割烹着姿の美人女将を前に酔える大阪・天神橋筋の角打ち

冬季限定の割烹着姿の上谷秀子さん

 南北に約2.6kmあり、日本一長いと言われる天神橋筋商店街。約600の店が軒を連ね、様々な表情を見せる商店街のそぞろ歩きは、スケールが大きいだけに実に楽しいものがある。だが、それ以上に楽しいのが、その商店街の中程、JR大阪環状線天満駅に程近い四番街の『上谷(うえたに)商店』での立ち飲みだ。

 その店には、評判通りの美人女将がカウンターの中にいる。その名は常連客から、ひでちゃんと呼ばれる、白い割烹着姿が魅力的な上谷秀子さん(50)。

「酒屋としては60年経っているのかな。立ち飲みを始めたのは2003年だから、今年で11年目になりますね。主人が酒屋担当で、立ち飲みは私が担当。幼稚園の同級生だった主人のところにお嫁に来ましたから、実家は近いんですよ。だから母が手伝いに来てくれてます。一応お断りしておきますけど、割烹着は私の冬期の制服。だから春先までしか着ませんよ(笑い)」

 ガラリと開けるドアはなく、味のある平仮名で“うえたに”と書かれた透かし織りの白い暖簾。商店街散歩道とこの立ち飲み空間を隔てているのは、それだけ。その向こうに13人程度が並んで飲めるカウンターが伸び、奥に5~6人で囲めるウイスキー樽が置かれている。そこで今夜も、仕事を終えたサラリーマン、セカンドキャリアを歩むそのOBらが、酒とつまみと女将の笑顔の中で、気持ちよさそうに揺れている。

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