特集
2014.04.30 15:59 週刊ポスト
週刊誌掲載の女性下半身アート特集は「芸術的」と評論家分析
女性器をモチーフにした作品は、芸術か猥褻か──。 現代の女性器アートは、男性の欲望や快楽の道具としてのアダルトメディアとは一線を画していると、美術史・美術評論家の相馬俊樹氏は語る。
「女性が性器を晒すイメージはアダルトメディアが独占する現代。その中でポルノ的とは違うアプローチをしなければ意味もなく、凡庸になってしまう。それは男性の欲望からの意味付けを解消すること。これまで『週刊ポスト』が取り上げてきた作品群も、月並みな性欲解消の枠組みには入っておらず、芸術的な色彩を帯びている」
原始芸術では女性器をかたどった石像も多く、ギリシャ神話しかり、女性器は神秘的な性の力を持つとされた。男性主体の意味付けを払拭して表現された時、女性器はかつての神秘性をまとうと、相馬氏は考える。
『週刊ポスト』(2014年5月9・16日号)の袋とじでは、571人の「性器石膏」を生んだジェイミー・マッカートニー氏と、女性器の美を追求し「8億円御殿」を建てたペッター・ヘグレ氏の作品を、写真で紹介している。相馬氏は、ポルノとアートの境界は、日常的感覚を超える謎めきや驚きがあるか否か、なのだと語る。
「日常的感覚に亀裂を生じさせ世界の見方を変えるのが、アート。おびただしい数の女性器石膏が並ぶ光景は異様で、それはアートの手法なのです。ヘグレ氏の作品からも、日常的レベルを超えたイメージを提示しようとする意欲が伝わってきます」
※週刊ポスト2014年5月9・16日号
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