日本のプロ野球を経由せずに、マイナー経験なしにメジャー契約を結んだ初めての日本人、レッドソックスの田澤純一は、上原浩治と同様に昨年のワールドシリーズ優勝に貢献したにもかかわらず、日本だけでなく現地でも大きな脚光をあびていない。
「異名は“アンサング・ヒーロー”。アンサングとは歌われないという意味で、実力もあり活躍したのに、過小評価されている選手ということです。昨年は71試合に登板し、ポストシーズンもフル回転するなど大活躍したのですが、注目度が低い」(MLB研究家の福島良一氏)
メディアでは、投球の合間に、帽子やバックルを忙しく触ったり、チェンジの際にラインを踏まず飛び越えるなど、やたら縁起を担ぐクセが取り上げられる。また新人時代、ブルペンの「お菓子係」として活躍した話も現地では有名。日本の「ハイチュウ」(森永製菓)が先輩選手にバカウケし、田澤が日系スーパーへ買い出しに行ったのだとか。
※週刊ポスト2014年5月9・16日号