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2014.05.24 15:59  週刊ポスト

世界一のラブグッズメーカー アップル似評に「そうです!」

スウェーデン・LELO社のオフィス受付

 日本のラブグッズは長足の進化を遂げた。コスメのようなデザイン、人肌のように柔らかな触感、静粛性にすぐれた振動……こうしたイノベーション(革新)のすべては、2003年にスウェーデンで産声をあげたある企業から始まった。

 世界中に熱烈な顧客を有するラブグッズ界のナンバーワン企業LELO(レロ)は、この10年間、快感追求を人間の基本的権利と考え、男女の性生活の向上に資する革新的な製品を世界に送り出しつづけてきた。そのフィロソフィー(哲学)とストラテジー(戦略)を、ストックホルムの本部で取材した。

 アーランダ空港から車で約1時間。ストックホルム市内のビジネス街の一角にそのオフィスはあった。玄関を入ると、中には白壁の明るいイメージで統一された部屋が3つ。合わせて100平方メートルの広さもない。しかし、ここが8か国に事務所を展開する世界一のラブグッズメーカー・LELOの本部であり、欧州の物流戦略拠点なのだ。

 会議室では、4人のスタッフがミーティングの最中だった。「では、欧州各国の販売動向を発表してくれ」──胸ポケットにチーフを差した黒いジャケットの男性が発言すると、緑色のワンピースを着た白髪の女性が報告を始めた。欧州の営業責任者のようだ。

「まずはフランスから……」。各国ごとの1か月の販売概況と課題を説明すると、その都度他のスタッフたちが質問を浴びせ、今後の戦略が話し合われていく。皆、表情は真剣そのもの。

 会議後、男性が取材に対応してくれた。彼こそ、従業員500人を束ねるミロスラブ・スラビッチCEOだ。「僕は寿司が大好物なんだ」と屈託なく笑うスラビッチ氏は42歳の若さ。CEO就任からまだ4年半だという。

「スウェーデンの大手通信会社でマーケティング責任者をやっていた時に、LELOのディレクターから声をかけられたのです。CEOに就任して、LELOの顧客が技術だけでなく高い品質とデザインを求めていることを知りました」

 2003年創業のLELOは、この10年間で700万個の製品を売り上げた。販売数だけなら同社をしのぐ企業はあるかもしれない。しかし、1万円を超える高価格製品がザラなのに、すべすべの肌触りと丸みを帯びた曲線デザイン、種類豊富な動きを備える機能性で世界中の顧客を惹きつけてやまないのが同社の世界一たる所以だ。

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