スポーツ

プロ野球16球団構想に江本孟紀氏「アホとしかいいようない」

 日本経済再生本部がまとめ5月26日に安倍首相に提出された「日本再生ビジョン」の中で、「プロ野球16球団への拡大プラン」が地域活性策として含まれていた。自民党の主張の概要はこうだ。

 過去55年間にわたり12球団で運営されてきた我が国のプロ野球だが、アメリカ・メジャーリーグでは55年前の16球団が、現在では30球団に拡大発展を遂げ、地域に根差した事業として成功している。我が国にも静岡県、北信越、四国、沖縄県といったプロ球団の空白域が残っており、プロ野球市場拡大の可能性はある。球団増設と地域活性化の関連性や、その支援策を検討する場を設けることを要請する──。

 まさか政府与党がプロ野球の改革案をブチ上げてくるとは誰も想像しておらず、この提案は各社が一斉に報じた。しかし突然引き合いに出された球界の反応は、正直いって冷ややかなものだった。

「アホとしかいいようがない。誰が新球団の経営をやるの。寝ぼけたことを」

 こう吐き捨てるのは、元参議院議員で野球評論家の江本孟紀氏である。

「こんなものを自民党が政策として提出するなんて滑稽。球場に足を運んだこともないヤツが、人気取りで出した夢物語でしょう」

 とはいえ、エモやんも球界が成長したほうがいいと感じていますよね?

「もちろん。基本的には球団は多いほうがいいですよ」

 ならばせっかくだから、何が課題なのか、問題点を一つ一つ検証して、16球団拡大化への道を探ってみることにしよう。

 まず今回の提言で候補地として出されたのは沖縄、静岡、四国、北信越の4地域。確かに指摘の通り「空白地」だ。しかし野球とのかかわりは深い。後述するが、それぞれ立派な球場があって現在もプロ野球の公式戦が行なわれ、中には独立リーグを持つ地域もある。その意味では、候補地は妥当といっていいだろう。

関連キーワード

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン