ビジネス

月収100万円の下田大気氏「タクシーほど夢ある仕事はない」

志茂田景樹氏の息子・下田大気氏

 不況の折でも、知恵と工夫で稼げることを実証するのが、直木賞作家・志茂田景樹氏の息子・下田大気氏だ。高校時代に芸能界入りするも挫折、実業家や芸能事務所の経営に手を出すがうまくいかず、2009年10月にタクシー運転手として再出発した下田氏。すると入社1か月で営業収入は300人中トップに、3か月目からはなんと月100万円を稼ぎ出す快挙を成し遂げた。下田氏にその秘訣を聞いた。

 * * *
 タクシー運転手がお客さんを捕まえる手段は、「無線配車」、「流し」、特定の場所でお客を待つ「付け待ち」の3つ。この中から自分の得意パターンを見出すことが大切です。

 僕は昔から夜遊び組でタクシーを頻繁に利用していたので、人が多い乗車ポイントを知っていた。ですから「付け待ち」が得意戦法だったのです。

 自分だけが知る乗車ポイントを50か所ほど頭にインプットしていましたから、時間帯によってポイントをリズムにのって移動し、その途中の「流し」でお客を拾っていました。限られた時間で成果を出すには、いかに空車時間を減らすかに尽きます。

 それから、曜日によって苦手な日を作らない。誰でも金曜夜は稼げることは知っているので、金曜に働いて土日は休むシフトがいいに決まっています。しかし、会社は運転手が公平になるようにシフトを組むので、土日は嫌だとはいってられない。

 曜日ごとの傾向を分析するのに役立つのが業務日誌です。読み込むといろいろなことが見えてくる。

 例えば、土曜朝の新宿歌舞伎町は鉄板です。「眠らない街」の朝帰り客が狙える。これが平日だと郊外に送った後、主戦場の都心に戻るのに渋滞に巻きこまれるので、得策ではない。

 日曜日だと、行楽帰りのファミリー層が「疲れたし、タクシーで帰ろう」と利用してくれるので、すぐに都心に戻らず、郊外の駅の付け待ちを狙います。こうしたデータを蓄積するかどうかで、稼ぎが変わってくるんです。

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
「What's up? Coachella!」約7分間、圧巻のパフォーマンスで観客を魅了(写真/GettyImages)
Number_iが世界最大級の野外フェス「コーチェラ」で海外初公演を実現 約7分間、圧巻のパフォーマンスで観客を魅了
女性セブン
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
女性セブン
天皇皇后両陛下、震災後2度目の石川県ご訪問 被災者に寄り添う温かいまなざしに涙を浮かべる住民も
天皇皇后両陛下、震災後2度目の石川県ご訪問 被災者に寄り添う温かいまなざしに涙を浮かべる住民も
女性セブン
今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。  きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。 きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
NEWSポストセブン
大谷翔平を待ち受ける試練(Getty Images)
【全文公開】大谷翔平、ハワイで計画する25億円リゾート別荘は“規格外” 不動産売買を目的とした会社「デコピン社」の役員欄には真美子さんの名前なし
女性セブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン