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2014.07.05 15:59 週刊ポスト
無修正動画 海外展開視野に日本的なストーリーを重視傾向に
無修正のエロ動画サイトは海外サーバーから配信を行なっているものが多いが、ほとんどの作品制作は日本で行なわれている。無修正メディアに詳しいライターの森ヨシユキ氏がいう。
「撮影から編集まで日本人スタッフが行なっています。国内で販売されるアダルトDVDとほとんど変わりません」
大きく違うのがモザイクの有無。無修正動画を専門に請け負う監督が撮影ポイントの違いを明かす。
「無修正作品はなんといってもモロ見えが売りなので、ハメシロ(結合部を意味する業界用語)をしっかり見せる前提で作ります。女性器のアップは1作品の中でもかなり撮りますね。
逆に、国内用のモザイクつき作品は女性器のアップを撮っても画面一面がモザイクだらけになってしまうので撮りません」
視聴者の多くは日本人だが、欧米の視聴者も少なくない。AVライターの安田理央氏は海外での日本人女優の人気の高さに驚いた経験がある。
「以前、東欧から日本のアダルトメディアについてのドキュメンタリーを撮りに来た監督に取材されたことがあるのですが、かなりマイナーな女優の名前まで知っていてビックリしました。海外でも配信サイトの利用が広がっていると実感しました」
そうした海外視聴者を意識してか、動画発注者からは制作陣に対してこんなリクエストが多いという。
「ストーリー性のあるドラマものが人気で、『よろめき』とか『背徳』といった日本的なエロスを込めてほしいと注文されます。アメリカのポルノのように、男女が出会ってすぐセックスする作品は受けないそうです」(前出・監督)
※週刊ポスト2014年7月11日号