夏の甲子園大会をめざし、全国で予選が始まった。高校野球ファンからは、地方予選では大番狂わせが起きやすいと言われている。そこで都道府県ごとにその歴史をひもとくと、2002年の滋賀県大会準々決勝で、前年の甲子園準優勝校の近江が、県立の八日市にコールド負けで敗れるという波乱が起きていた。
八日市は同点で迎えた7回、1死からの2連打で1点を勝ち越すと、さらにスクイズと4連打でたたみかけて4点を加えた。8回にも1死1塁から連続ヒットと死球で2点を追加。7回以降は7点差でコールドという規定により、9-2で8回コールドとなった。
近江打線は8安打を放つも11残塁。八日市の粘り強さが大物食いをもたらした。
絶対的な優勝候補がいなくなったこの年の滋賀大会を制したのは光泉。甲子園初出場を果たしたが、初戦で帝京(東東京)に0-5で敗れた。
※週刊ポスト2014年7月25日・8月1日号