ビジネス

「村上春樹はノーベル文学賞をいつとるのか」についての考察

 今年もまた村上春樹氏はノーベル賞が獲れなかった。いつ獲るのか、可能性はあるのか。作家で人材コンサルタントの常見陽平氏が語る。

 * * *
 2014年のノーベル賞の発表がありました。日本人では、ノーベル物理学賞を名城大学の赤崎勇教授、名古屋大学の天野浩教授、米カリフォルニア大学の中村修二教授が受賞しました。メディアでは、連日、このニュースでしたね。

 ノーベル賞と言えば、毎回、「文学賞を受賞するのでは?」と話題になるのが、作家の村上春樹氏です。しかし、2014年のノーベル文学賞はパトリック・モディアノ氏でした。

 この「村上春樹はノーベル文学賞をいつとるのか」問題について考えてみたいと思います。

 前提として、私が村上春樹をどの程度、読んでいて、好きかという点について軽くふれておきましょう。結論から言うと「結構、好き」というレベルです。デビュー作『風の歌を聴け』から『スプートニクの恋人』まで、つまり2000年くらいまでの作品は全部読みました。ただ、『海辺のカフカ』以降はほぼ読めていません。嫌いになったわけではなく、全部、順番に読まないと悪いかなと思い、最近の作品は買っていても、読めていないのです。「なんだ、かなりのファンじゃないか」という声が聞こえてきそうですが、10代の頃は、文化系男子は好きでも嫌いでも村上春樹は読むものだったのです。

 ただ、毎年この「今年こそ村上春樹がノーベル賞」という盛り上がりには、違和感を抱いてしまいます。

 まず、言うまでもないですが、ノーベル文学賞は取ろうと思って取れる賞ではありません。日本人の受賞者は過去、2人しかいません。川端康成と大江健三郎です。1901年からの歴代受賞者の一覧を見ましたが、ロマン・ロラン、トーマス・マン、ヘルマン・ヘッセ、バートランド・ラッセル、アーネスト・ヘミングウェイ、ジャン=ポール・サルトルなどなど、そうそうたる顔ぶれが並んでいます。いや、文学素人の私が知っている人はこれらの人と、ウィンストン・チャーチル(第二次世界大戦の回顧録で受賞しています、本人は平和賞が欲しかったそうですが)くらいで、あとは、知らない人だらけでした。勉強不足ですみません。何が言いたいかというと、取ろうと思って取れる賞ではないのではないということです。

 これもまた、よくあるツッコミではありますが、いつも「有力候補」という報道があるわけですが、本当に候補に入っていたのかどうかは、後になってみないとわかりません。カフカ賞などを受賞したが故に「有力候補」とされるのですが、根拠があるようでない話だと言えます。

トピックス

二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
今回のドラマは篠原涼子にとっても正念場だという(時事通信フォト)
【代表作が10年近く出ていない】篠原涼子、新ドラマ『イップス』の現場は和気藹々でも心中は…評価次第では今後のオファーに影響も
週刊ポスト
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
韓国2泊3日プチ整形&エステ旅をレポート
【韓国2泊3日プチ整形&エステ旅】54才主婦が体験「たるみ、しわ、ほうれい線」肌トラブルは解消されたのか
女性セブン