20~60代の男女を対象にした、あるインターネットリサーチの調査では、公共の場で他人のマナーが気になることが「ある」と答えた人は8割超。パブリック・スペースでそうならば、外食時やお呼ばれなどでは、身近な人たちは、あなたの所作をしっかりチェックしているはず。
近著に『「ばぁばの料理」最終講義』(小学館)がある、「ばぁば」こと鈴木登紀子さん(90歳)に和食の作法を聞きました。
「どんなにきれいにお化粧をして高価なお洋服を着ていても、お食事の作法が荒々しければ百年の恋も瞬時に冷めるというもの。また、子供たちにお行儀をしつけるのは、親の責務ですよ」(鈴木登紀子さん 以下「」内同)
■丼は持たずに手を添える
「殿方が手に持って召し上がるのはよろしいのですが、丼の器は女性の小さな手には余ります。置いたまま手を添えて召し上がるか、丼の蓋を取り皿代わりになさってもよろしいですよ」
■麺はすすって食べるのがお作法です
「最近、おそばやおうどんをたぐって召し上がる姿をよく目にしますが、のど越しを味わう日本の麺はすするのが正しいのです。大きな音を立てる必要はありませんが、もたもた食べていたら伸びてしまいます。小粋にツルツルッと」
■箸使いのタブー
箸を握ったまま器を持ち上げたり、つかみにくい里いもを箸で突き刺していませんか? 日本の食事作法は「箸に始まり、箸に終わる」とも。今一度、箸遣いをチェック。
・涙箸
汁が滴りやすい料理を食べる際、それを取った箸から汁を滴らせながら口に運ぶ所作。
・刺し箸
料理を箸で突き刺すこと。
・渡し箸
器の上に箸を置くのは「ごちそうさま」のサイン。食事中は箸置きへ。
・寄せ箸
箸で器ごと引き寄せること。
・迷い箸
どれを食べようか料理の上で箸を動かし迷うこと。不快度指数200%!
・ねぶり箸
箸についた料理をねぶりとること。箸先を吸うのもNG。
※女性セブン2014年11月13日号