小平市の細貝さん(中野聡子、31才)と白塗りの人形・朱美ちゃん(橋本小雪、30才)のコント「おしゃべりワイフシリーズ未亡人朱美ちゃん3号」で大ブレークを果たした日本エレキテル連合だが、多くの芸人同様、なかなかの苦労人なのだ。
特に朱美ちゃんこと橋本はメイクの下に隠された凄絶な過去があった。兵庫県の城崎温泉で民宿を営む両親の次女として生まれた橋本。
「幼い頃から太っていて、小学校に入るとクラスメートから“デカくてキモい”とか“トロい”とか、めちゃめちゃいじめられていたそうです。でも、いじめを受けていたことを稼業が忙しい両親には相談できなかったそうです」(芸人仲間)
そんな暗黒の少女時代を送っていた彼女を救ったのが、“お笑い”だったという。
「遊び相手もいなかった橋本は、学校から帰っても、テレビやビデオを見ることくらいしかすることがなかったそうです。そんなときに夢中になったのが『ドリフ』なんです。
特に志村けんさん(64才)が大好きだったみたいです」(前出・芸人仲間)
そして大学卒業後、お笑いの道へ進んだ橋本。当初はピン芸人として活動していたが、中野が「面白くなかった」と断言するほど、売れる要素は見当たらない芸人だった。鳴かず飛ばずの橋本は、中野に「コンビを組んでほしい」と土下座。2007年、「日本エレキテル連合」は結成された。
橋本同様、中野も志村のコントに憧れており、一時はリアリティーなコントを追求するあまりに小道具などに金をつぎ込み、多額な借金を背負ったことも。
2010年4月、借金にメドがついた彼女たちは活動の場を大阪から東京に移す。その際、住みかに選んだのが、志村の実家がある東村山だった。
「朱美ちゃんコントは東村山のファミレスで隣に座っていた中年カップルの様子からでき上がったものなんです」(お笑い関係者)
こうして大ブレークを果たしたふたりは、ついに憧れの志村との共演も果たした。そして、志村は“一発屋”の悩みを抱える彼女たちにこんなアドバイスを送っていた。
「自分たちで飽きずに、やり続けなさい」
もしかしたら「ダメよ~ダメダメ」も「アイーン!」「だっふんだ!」のように、お笑い史に残るギャグになっていくのかも。
※女性セブン2014年12月25日・2015年1月1日号