多様化するペット産業。最近は「犬の保育園」も存在している。
「ひまわり保育園」(大阪市都島区)には毎日10頭前後のワンちゃんが通う。ムダ吠え、噛み癖などを直すしつけやトレーニングが充実した「幼稚園コース」と、昼間ひとりで留守番をしている犬同士が遊んで社会性を学ぶ「保育園コース」の2コースがあり、入園料は2万1000円。コース料金はチケット制で幼稚園が1回6800円、保育園が6000円。オプションでお泊まりや通園バスでの送迎サービスも提供する。
平日の午前9時半頃から、ワンちゃんを抱っこした飼い主たちが続々と保育園にやってくる。7か月のトイプードル・あんこちゃんを連れて来たのは26才の女性Yさんだ。
「共働きでしつけをする時間がないので、週1回ぐらい預かってもらっています。気が強く、反抗心も強いため家にお客さんが来るとすごく吠えるんです。今日は7回目で、むやみやたらに吠えることはなくなりました」
ご主人と共働きの女性Kさん(42才)はもうすぐ1才になるミニチュア・ダックスフントのミルキーちゃんを預けに来た。
「家の中で留守番しているせいか社交性が身についていないため、散歩中に他のワンちゃんに会うとおびえたり吠えたりしてしまう。昨年からこちらに預け始めて、ずいぶんよくなりました」
園長の谷山政明さんは「昔とは違うしつけが必要になった」と需要を分析している。
「小型犬ブームで室内飼いが多くなり、かつての番犬としての役割よりも室内でトイレができることや吠えずにおとなしくすることを求められています。ペットが家族と一緒に仲よく過ごすことができるよう日々トレーニングしています」(谷山さん)
※女性セブン2015年1月29日号