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2015.02.05 07:00 週刊ポスト
犬用「むだ吠え防止首輪」 その仕組みと効果を専門家が検証
かつて犬は吠えるものと誰もが受けとめていたが、最近では吠え声がご近所トラブルのもとになることも。犬の飼い方の基礎知識や生態などを分かりやすく解説した『イヌのホンネ』(小学館新書)著者で、犬のしつけ教室・Can! Do! Pet Dog Schoolで科学的な理論に基づく犬のしつけを指導する西川文二氏が、むだ吠え防止の首輪の効果について検証する。
* * *
節分ですな。昔はご近所そこかしこから「鬼は~外~」、「福は~内ぃ」、なんて大声が聞こえてきた。外といえば、犬も外でしたな。
時代は変わり「犬は~内ぃ」に。外飼いの犬が減ったことで、困ったことが。それは、犬の吠え声への我々の許容度が低くなっちゃったってこと。そう、今やちょっとした吠え声が苦情の元となる。
で、ときどき尋ねられる。吠えると振動する、犬が苦手なニオイのガスが噴出される、ってな“むだ吠え防止の首輪”があるけど効果のほどは、ってね。
そもそも犬が吠えるのは、その行動の結果嫌なことがなくなってるか、いいことが起きてるか、のどちらか。前者は追っ払い吠え、後者は要求吠えが、その代表。
追っ払い吠えは、追っ払ってる対象に慣らすのが王道。嫌なことをなくす行動に対して、もっと嫌なことを起こしてその行動を封じ込めようというのは、「敵前逃亡は銃殺刑」、恐怖で相手を支配する手法と同じ。人間ならPTSD的症状を見せるかも、ってな精神状態に犬を追い込むこととなる。
要求吠えは、無視する。一方で、要求が満たせる好ましい行動を教える。無視する代わりに嫌なことを起こすって手もなくはないけど、好ましい行動を教えなければ、問題の真の解決には至らない。
中には振動もニオイもへっちゃら、なんて犬もいる。反応しない程度に弱く吠える、そんなテクニックを身につけちゃう犬もいる。
ニオイのタイプに対しては、充填(じゅうてん)されてるニオイのガスがなくなるまで吠え続けるなんて、強者も出てくる。
装置を試すだけじゃ不十分、しつけのプロへの相談も欠かせない、まっそう理解することですな。
そういえば、「鬼はぁ外~」の、大声、苦情になるから最近は耳にしなくなったのかしらん。そうであれば、なんとも寂しい世の中になっちまったもんですわな。
※週刊ポスト2015年2月13日号
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