スポーツ

「予告先発制度」導入で野球賭博を巡る状況が大きく変わった

 野球を数字で分析する「セイバーメトリクス」の手法も、今では広く知られるようになった。数字で判断するシビアなプロ野球予想の資料として、野球賭博のハンデ師による「ハンデ表」を『週刊ポスト』編集部が入手した。野球賭博の現場を良く知るX氏によれば、最近は野球賭博を巡る状況が大きく変わってきているという。原因は「予告先発制度」の導入である。X氏の話。

「昔は試合を8割方決めてしまう先発投手を予測するのがハンデ師の腕の見せどころだった。そのため胴元の情報収集は苛烈を極め、一昔前まで先発予想やハンデ作成にはプロ野球関係者が関与するのが常識だった。胴元がサプライズ起用の先発投手を知っていれば、客に偏った張り方を仕向けて大けできた。情報を入手するため、元野球選手やコーチを抱き込むのは当たり前だった時代もある」

 だが、パ・リーグは1994年から、セでも2012年から予告先発が導入されたため、先発情報で胴元が大儲けする確率は低くなった。現在はテラ銭を確実に稼ぐ方向へシフトしているという。

 そのため、常連の張り客を確保し、維持するための“地道”な運営戦略が重要になってきているという。

「賭博営業は連続性が不可欠。常に張り客の興味をそそり、賭け金募集を維持していく必要がある。そのため高校野球やサッカーのJリーグ、W杯といった“別商品”を開発している組織もある。プロ野球のない時期でも張り客をつないでおくためだ」(X氏)

※週刊ポスト2015年4月10日号

関連記事

トピックス

今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
水原一平容疑者は現在どこにいるのだろうか(時事通信フォト)
大谷翔平に“口裏合わせ”懇願で水原一平容疑者への同情論は消滅 それでもくすぶるネットの「大谷批判」の根拠
NEWSポストセブン
入社辞退者が続出しているいなば食品(HPより)
いなば食品、入社辞退者が憤る内定後の『一般職採用です』告知「ボロ家」よりも許せなかったこと「待遇わからず」「想定していた働き方と全然違う」
NEWSポストセブン
「歴代でいちばん好きな“木村拓哉が演じた職業”」ランキング ファン、ドラマウォッチャーが選ぶ1位は『HERO』の「検事」
「歴代でいちばん好きな“木村拓哉が演じた職業”」ランキング ファン、ドラマウォッチャーが選ぶ1位は『HERO』の「検事」
女性セブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
大久保佳代子 都内一等地に1億5000万円近くのマンション購入、同居相手は誰か 本人は「50才になってからモテてる」と実感
大久保佳代子 都内一等地に1億5000万円近くのマンション購入、同居相手は誰か 本人は「50才になってからモテてる」と実感
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
ムキムキボディを披露した藤澤五月(Xより)
《ムキムキ筋肉美に思わぬ誤算》グラビア依頼殺到のロコ・ソラーレ藤澤五月選手「すべてお断り」の決断背景
NEWSポストセブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン
眞子さんと小室氏の今後は(写真は3月、22時を回る頃の2人)
小室圭さん・眞子さん夫妻、新居は“1LDK・40平米”の慎ましさ かつて暮らした秋篠宮邸との激しいギャップ「周囲に相談して決めたとは思えない」の声
女性セブン
いなば食品の社長(時事通信フォト)
いなば食品の入社辞退者が明かした「お詫びの品」はツナ缶 会社は「ボロ家ハラスメント」報道に反論 “給料3万減った”は「事実誤認」 
NEWSポストセブン
大谷翔平を待ち受ける試練(Getty Images)
【全文公開】大谷翔平、ハワイで計画する25億円リゾート別荘は“規格外” 不動産売買を目的とした会社「デコピン社」の役員欄には真美子さんの名前なし
女性セブン