葉っぱの色がこうで、形がこんなので、茎がどうで…。そんな細かい点に気を配らなくても、高確率でおいしい野菜を見分ける秘伝を、“野菜博士”の異名をとる東京青果株式会社の加藤宏一さんに聞いた。
●キャベツ
「キャベツはきれいな丸で、ずしりと重いものが◎。そして店頭で外葉がついたまま並んでいるものがいいですね」(加藤さん)
店によっては鮮度が落ちてくると外側の葉っぱをむいて陳列することも。また、調理の時に外葉を捨ててしまう人も多いが、本当の外葉は出荷時に切り下ろされているので、食べてもまったく問題はない。
●アスパラガス
「太くても細くてもおいしいのがアスパラガス。ただ、穂先が曲がっているものは、収穫して日がたっている可能性が高いので、鮮度が落ちていると判断すべき」(前出・加藤さん)
穂先がまっすぐでキュッとしまっているものがいい。また、全体的に青く、茎の部分にシミがないものがグッド。
●セロリ
「市場に入ってきた段階で葉が変色しているものもあるため、葉の変色はあまり気にしなくて大丈夫」(前出・加藤さん)
注目すべきは茎。長くシュッとまっすぐ伸びているものをチョイス。そしてにおいをかいで香りの強いものがおすすめ。
●カリフラワー
「カリフラワーを白く美しく仕上げるのは至難のワザ。名人の作ったものに間違いなし! 白く美しいものを見かけたら“買い”です」(前出・加藤さん)
●たけのこ
「どこの竹藪にも生えているものなので、実は値段のつかない野菜なんです。しかし市場には、管理された山で育った完璧なたけのこだけが入荷されてきます」(前出・加藤さん)
市場の目利きの目を通っているものは、味も風味も段違い。市場から仕入れている青果店などでぜひ。
●新じゃがいも
「春はブランド野菜の徳之島のニシユタカがいいですね。なかでもきれいな丸で皮が薄く、つるっとした“肌質”のものを」(前出・加藤さん)
細かい点を気にするより「きれい」「さわりたい」そんな感覚が野菜選びには大切なのだ。
※女性セブン2015年4月9日・16日号