国内

政治家とメディアの会合 米は「コーヒー1杯」超えると癒着

 安倍政権と大メディアの癒着の象徴が、夜な夜な繰り返される高級レストランでの会食だ。第2次内閣発足以来、報道で確認できるだけでも約60回も首相と大メディア幹部が夕食をともにしている。

 会食のほとんどは都内の高級料理店での贅を尽くしたディナーだ。鈴木秀美・慶応大学メディア・コミュニケーション研究所教授が語る。

「メディアの幹部たちが時の権力者とこぞって会食している事態は欧米では考えられません。メディアは本来、市民のために権力を監視するのが使命で、権力と一定の距離を置くべきというのは、先進国では常識です。メディア幹部らが首相と頻繁に会食することは、国民に癒着や裏取引を想像させるし、実際にそういうことが行なわれている可能性もあります」

 特に新聞業界は消費税の軽減税率適用を政府に陳情している。その状況下で首相と会食すれば、軽減税率を得ることと引き換えに、政権におもねった報道をするという裏取引のためだと見られても仕方ない。

 例えばアメリカなら、メディアの人間が政治家と会う時は、たとえ社長でも、あるいは相手が地方議員であっても「コーヒー1杯」が上限で、それ以上の飲食は「癒着」「ジャーナリズムの腐敗」と見なされる。日本のメディアのお偉いさんたちは世界の非常識なのである。

※週刊ポスト2015年6月19日号

関連キーワード

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン