第2世代で開発されたのが、シメプレビル。これは同様にウイルス増殖に必須の酵素を阻害する薬で、インターフェロンと併用すると、インターフェロンの効きやすい人は98%に有効性が確認された。しかしながら、インターフェロンが効きにくい人には30~40%しか効果がなかった。
「その後、2a、2bタイプで、インターフェロン治療を副作用で中止した、あるいは無効だった患者に、今年5月第3世代の経口(けいこう)新薬のソホスブビルが保険適用となりました。
これはリバビリンを併用して、インターフェロンなしで12週間服用すれば、98%ウイルスが消えるという薬です。副作用がほとんどなく、耐性を生じにくいというのも特徴です。さらに、この7月に日本で一番多い1b型に対する薬(ハーボニー配合錠)も承認になりました。治験では100%の効果が得られました」(溝上センター長)
日本ではC型肝炎患者が多く、しかも患者が高齢化して治療が難しくなっているのに専門医が少ない。
まず検査して、どの薬剤をどのように服用すれば副作用を減らし、ウイルスを消せるのか、専門医に診断してもらうことが治療の第一歩だ。
■取材・構成/岩城レイ子
※週刊ポスト2015年8月7日号