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2015.08.27 15:59  週刊ポスト

「男女繋がったまま搬送」噂に医師「国内外で報告見当たらぬ」

 残暑が続くこの季節、熱中症で搬送される人が相次いでいる。急患として運ばれること自体が大きな災難だが、「恥ずかしい急患」といえば、昔からよくいわれるのが「性行為中、膣痙攣によってペニスが女性器から抜けなくなり、裸でつながったまま救急搬送される」という話だ。これは本当に起こるのだろうか?

 膣痙攣とは膣口の括約筋が引きつってうまく行為が行なえないことを指す。一風変わった症例に出くわしたとき、医師が治療法を決める『マイナーエマージェンシー 原著第3版』(大淹純司監訳、エルゼビア・ジャパン/医歯薬出版刊)に膣痙攣の項目はないが、参考までに「痙攣(こむら返り)」の項目では、

〈普通の筋痙攣は、痙攣している筋肉をただちに他動的または自動的に伸展する(腓腹筋の痙攣には足関節を背屈する)ことで治せる〉

 と書かれている。

 本当に「つながったまま」運ばれてくる患者はいるのか。年間1万件を超える救急搬送に対応する岸和田徳洲会病院救命救急センターの医師・薬師寺泰匡氏の話。

「私自身は膣痙攣でペニスが抜けなくなった例を診たことがありませんし、国内外の報告も見当たりません。膣痙攣自体はありますが、性交中に起きても陰茎が抜けなくなるほどの筋力がある人は少ないのではないでしょうか」

 どうやらこれは都市伝説の域を出ないようである。

※週刊ポスト2015年9月4日号

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