内山:21、2才くらいのときですね。16才から出ているさんまさんの舞台終わりで、「飲み行こうと思うけど、みんなどうする?」とさんまさんが共演者に聞くわけです。未成年だったころはぼくはスルーだったんですけど、「内山行くか?」と初めて誘ってもらって、大阪の新地に行ったんです。高級クラブです。
お店は緊張しましたけど、それよりさんまさんが舞台と同じか、それ以上に頑張っているのが気になったというか(笑い)。さんまさん、ものすごいしゃべるんですよ。いろんな人に話を振って振って、3時間半のライブが終わった後に、翌日も2ステージあるのに大丈夫かなというくらいしゃべって。その後アフターでカラオケ行って朝まで歌って、他の人が歌ってると、隣でチャチャ入れて(笑い)。
――パワフルですね。初めて会った時から、さんまさんは変わりませんか?
内山:『あっぱれさんま大先生』で6才で会ったんですけど、ぼくは芸能界に興味がなかったんです。父があべ静江さんの熱狂的なファンで、子供をタレントにしたら会えるんじゃないかということで、5才のぼくを子役事務所に入れたんですね。それから1年くらい、まったく仕事がなく、初めてのオーディションが『あっぱれ』だったんです。
そのオーディションも、父から「おいしいハンバーグ食べさせてやる」って騙されて行ってるんです。オーディション会場に5、6人ずつ呼ばれるんですけど、その時にさんまさんがいたらしいんですね。あまり覚えてないんですけど、真ん中のやたらうるさい人が、さんまさんだったらしいです(笑い)。
そこで質問されるんですけど、ハンバーグが出てこないからぼくはふてくされているので、全然答えなかったんです。でも、それが良かったらしいんですよ。『あっぱれ』のオーディションは、ドアを開けて「おはようございます」とあいさつした時点で、不合格だったらしいんですね。
――さんまさんの第一印象は、“うるさいお兄さん”だったわけですね。
内山:そうです。その後もしばらく、さんまさんがすごいとは思っていないですからね。でも小学校3、4年生あたりから、近所の人たちがテレビを見てくれるようになってきて。普通だったら「テレビに出ていて、すごいね」と言われるじゃないですか。だけど、ぼくの場合は、「さんまさんと出ていて、すごいね」と言われたんです。それで、あの人ってすごい人なんだと思ったことは、よく覚えています。
それに、ぼくがテレビで見ている芸能人とかが、みんなあいさつに行ってるんですよ。たとえば、とんねるずさんとか、ダウンタウンさんとか。
――トークであったり、回しかたでもすごさを感じましたか?