ふだんあまり化粧をしていない女性が、何かのきっかけで化粧をしてみたら、とんでもないことに…。神奈川県在住の輸送会社勤務の男性Kさん(55才)が、奥様のお化粧に関するエピソードを紹介する。
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長い間、専業主婦だった妻(49才)。子供たちも大きくなったんで、近所のスーパーで働きたいと言い出したんだ。まあ、よくある話だけど、尋常じゃなかったのは仕事が決まってからの妻の気合。
「客商売だもの、若く見えないとダメよ」と、分厚くファンデーションを塗りたくって、目はタヌキ。つけまつげを二重にして真っ赤な口紅を引いて、髪の毛はクリンクリン。
こりゃ、店長に注意されて凹んで帰ってくるなと思ったら、ニコニコ顔。何かと思えば「もう、まいっちゃう~。店長ったらね、奥さんすごくきれいだから、うちより近所の高級パブで働いたほうがいい、なんて言われちゃった」だってよ。
「そこまで言われたら、女として断れないじゃない? ねえ、高級パブで働いてもいい?」って、店長め、うまいこと逃げたわけさ。
もちろん高級パブとやらは面接で大玉砕したけど、それでも凹まないのが妻のすごいところ。
「奥さん、きれいだから」と言った店長の言葉が「心の支えなの」と、分厚い化粧だけはいまだに続けているよ。
※女性セブン2015年10月22・29日号